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悪夢 AKUMU / SUNGODDESS
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2010年発表の1st。500枚限定らしいです。

タイプとしては、ブラックらしい空間系のアトモスフェリックな音色を中心に、クラシカルな
旋律を奏でるピアノ、宗教的で荘厳な美しさを演出するチャーチオルガンなど、キーボードを
フィーチャーしたシンフォニックブラックですが…ヴォーカルのガンベルトで武装した
スキンヘッドが浮かぶ(注:別にそんなヴィジュアルではない・笑)ような凶悪な低音デス、
ブラックの狂性だけでなく、ハードコアの炸裂感も感じさせるドラミング、プリブラ的な
音色のギターワーク等、一般的なシンフォ系のバンドよりも各パーツのアングラ度が
かなり高めなのが特徴ですね。

そうした要素以上に、このバンドの音楽性を大きく特徴付けていると思うのが、曲の要所要所で
挿入される、ビブラートの強いソプラノ。ただ美と醜を対比させているだけでなく、どこか
新興宗教の女教祖が天からの啓示を受けて壇上で歌っているような、オカルティックで
宗教的な雰囲気がある。COFがSarah嬢を起用するよりも、もっと魔的・神秘的な文脈で
使われている感じ。このソプラノが、バンドの音楽性をより近寄りがたい、アングラなものに
仕立てていると思います。

シンフォ系ながら、個人的にはSSORCやCATAPLEXY辺りに通じる、マジなアングライズムを
感じられる作品。惜しむらくは、500枚限定リリースということですね…。
せっかくプリミティブ系のアングラな空気感と、シンフォ系の構築美を上手く同居させた
好盤なのに、後追いで聴こうとした人が聴けなくなる可能性があるのは非常にもったいないと思う。
Usher-to-the-ETHER 2010年9月20日(月)2時57分

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