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BERGTATT / ULVER
北欧真性Black界が誇る天才集団ULVERの記念すべき1st。
作品ごとに内容が全く違う彼らですが、この1stではフォークプログレブラックメタルを演っております。
個人的にプログレって、曲が長いし嫌いなんですが、全5(6?)曲、全く飽きの来ない作品で、彼らの作曲、アレンジ能力の高さを垣間見ることができる。
またフルート、アコギ、ピアノ等のパートもふんだんに盛り込まれていますが、今のお子さまメロデス系バンドのように「やりすぎ」でない所が◎。
時折聴かせる普通Vo.や、重厚な男性コーラスのうまさもさることながら、Garm氏による狂気のブラックVo.も雰囲気ばっちりで、この辺も飽きない理由の一つかも。
若干こもり気味の音質と、ジャケの“へたうまな絵"が北欧Black特有の“寒々しさ"にさらに拍車をかけております。
この手のバンドではOPETHが有名ですが、こちらの方が雰囲気があって好きです。
これ聴かずしてブラック語ること勿れ。
何度聴いてもいいです。
95年発売の1stアルバム。
このバンドは他にもフォークやプリミティブ・ブラックのアルバムも製作したらしいですが、このアルバムは北欧の叙情的なメロディのフォークと、ブラックを上手く融合させた音楽をやっています。また、その幻想的でまるで仄暗い森の中を歩いているような気分にさせられるメロディから、「フォレスト・メタル」と呼ばれる事もあるようです。
静と動がはっきりしたアルバムで、聴いているとα派が出てきそうなフルートとアコースティックギターの絡みなどがある一方、突然豹変したかのように激しいブラックに変貌するパートもあります。
それはヴォーカルにも顕著で、普通声は透き通っている綺麗な声なのに、ブラックパートになるといきなり「ごっつい」と言えるほどの強烈ながなり声を出しています。
また、音的な空間の使い方も上手く、③のピアノパートや④などはヘッドフォンで聴くと更に楽曲の世界観を堪能出来ることと思います。
バンド名の「Ulver」は「狼」という意味ですが、その獲物を狩る時の獰猛な面と、反面群れの中の絆を大切にする情に篤い面はそれぞれこのアルバムの「動」のブラックパート、「静」のその他のパートを暗喩しているというのは深読みのしすぎでしょうか(笑)
このアルバムの収録曲の、英題が分かったので以下に記しておきます。
#1 Chapter1 Lost in the Forest of the Gnomes
#2 Chapter2 Evelen Follows Behind Vase
#3 Chapter3 Graablick Watches Her Closely
#4 Chapter4 A Voice Enchants
#5 Chapter5 Bergtatt: into the Field Chambers
こういうのがあるから、ブラックメタルってやめられない。
名盤です、名盤。
あまりにも美しすぎる。
ブラックメタルに飽きたとしてもこのアルバムだけは永遠に聞き続けるに違いない。
「ジャンルとしての」ブラックメタルという呼称を最初に用いたのは誰なのか、今や知る由もないのだろう。だがUlverが、自分達を「ブラックメタル」と認識していたかどうかは知りたい。
ブラックメタル・アルバムの名盤として評価されているこのアルバムの幕開けは、凄まじいブラストビートで殴られるわけでも、冷厳なオーケストレーションに凍えるわけでも、鬱屈したSEで不愉快になるわけでもない。スローテンポ・メタルの上を、ゆったりとしたギターメロディと、幽玄なコーラスが流れる、何と言っていいか分からない不可思議な音楽・・・メロウ・ドゥームというか・・・から始まる。これはブラックメタルと言っていいだろうか。
このアルバム実は、MAYHEMやBURZUMの間近より、IN THE WOODS...(の1st)の近くに置いた方がよくて、自然に囲まれているジャケ写のコンセプトも同じだったりする。多分ULVERは、「静的ブラック」と呼ばれているIN THE WOODS...やTHE 3RD AND THE MORTALらと、「ブラックメタル」にカテゴライズされるMAYHEM、EMRERORらとの中間にいたバンドなのだろう。そう考えると、2ndも3rdも特別突飛なアルバムではなくなる。
雄大な自然描写と、狼の群れの瞳に宿る殺気が交互に描写されるアルバム。
一度聴いただけで、忘れられないアルバムというのが稀にあります。
初めて聴いた当時本当に衝撃でした。そのときは、調和とか整合とか、そういう言葉が思い浮かんだ記憶があります。時代やカテゴリを突き抜けたアルバムといっていいでしょうね。
もはや芸術
1曲目が何気に凄い。最初聞いた時衝撃受けました。
ブラックメタル好きな人も、ブラックメタル好きじゃない人も気に入るはず。
今まで聴いてきたブラックの中でもベスト10には絶対に入れたい作品。
曲そのものを包んだゆったりとした空気が本当に素晴しくて心に溶け込んできます。
聴き入ると森で寝てる様な気分になりますね。
どんな時でも聴けるブラックって少ないような気がしますが、この作品こそそれです。
何度聴いても良いですし、これ程心を癒してくれるものも中々無いと思います。
まさにノルウェー、ノルウェーの大自然と言った感じ。
現在では廃盤になってしまっているのかネット通販ではどこにも取り扱っている所が見つからず中々手に入れる事が出来なかったんですが、最近ようやく中古で購入することが出来ました。
上の方々も書いている様に北欧の大自然を想起させる様な静かでありながらスケールの大きい音ですね。
自然の様な優しさと厳しさが同居しているアルバムだと思います。
メロディの美しさははULVERらしい素晴らしいもので、そこに乗るGarmのVo.も超美声。特にクリーンヴォイスの美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。
95年の音源でありながらブラックメタルの美しさを究めてしまった作品だと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
一聴して今まで聴いてきたブラックの中でもベスト5に入るくらい気に入ってしまったアルバムです。
色々な所でプリミティヴスタイルの名盤3rdを押しのけてこのバンドを代表するブラックの名盤と紹介されているのも納得出来るだけのものがありますね