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VIVID / LIVING COLOUR
'88年発表。1stアルバム。
私は2ndは聴いたことがなく、3rdは試聴はしたが購入しなかった。だから、彼らの熱心なファンとは言えない。
しかし、この1stだけは気に入って良く聴いた。なにより1曲目の「CULT OF PERSONALITY」が格好良かったし、他の曲もポップとファンクとハードロックが絶妙に混じり合っており好きだった。
この作品は一聴したところ目茶苦茶明るいが、実は非常に重いメッセージを含んでいる。
「いや、あんたから盗みを働こうとは思わないさ。
いやいや、あんたを殴ったりなんかしないって。
いいや。お前をレイプする気はないよ。
だけど、どうして俺に、
その妙なヴァイヴを送って寄越すのかね?」
(「FUNNY VIBE」)
皮膚の色が違うってだけで蔑まれることが、どれほど嫌なものかは理屈ではわかっていても本当に理解することはできない。そういう日本人の私はせいぜい新婚旅行先のイタリアで、「あの日本人、英語が少しわかるって言っていたけど、全く通じない。嫌になるわね」とイタリア語で言われて(悪口って言葉がわからなくても通じちゃうんですね)、ムッとするのが関の山だ。
「テレビを見ると
お前のアメリカはいい感じだ。
だが窓の外を見ると、
俺のアメリカは地獄そのものだ
お前のアメリカにはどうやったら行ける?
どこを通ればお前のアメリカに行けるのだ?」
(「WHICH WAY TO AMERICA?」)
こんな歌詞をキャッチーにファンキーにハードに歌う。これをROCKと言わずして何と言う?
WHAT'S YOUR FAVORITE COLOR BABY?
・・・LIVING COLOUR!!
クーカイさんの言いように詩はとても重く考えさせられるものが多いです。
音に関しては、ファンクありポップありの雑種ロックですね☆
ギターもベースもかなりのテクニシャンで始めて聴いたときは驚きました。
ミックジャガーがゲスト参加してる曲がありますが、とてもGOODです!
ボクの中ではこの作の登場はとてもセンセーショナルであった。
当時クロスオーバーとかミクスチャーなどが話題を呼んで、ごった煮状態バンドが多く紹介されたものだが、このバンドは、他方面のテイストを盛り込みながらもうまくアレンジされてて、非常にタイトで独自のグルーヴを成していたと思うッス。
↑当時はミクスチャーなんて言葉はなくってクロスオーバーと呼ばれてましたね。
他のバンドと違い、もろに黒人のやる音楽という感じでクロスオーバーバンドの中でも異彩をはなってました。
本作はロック臭は希薄ですが、気持ちの良いグルーヴと甘い歌声に浸れる好盤だと思います。
ファンキーなグルーヴがやたらと気持ちよく、ゆったりした曲でも身体が動いちゃいます。
多彩な楽曲とジャケのカラフルなアートワークがマッチしてますね。
歌詞はシリアスな曲が多いけれど、同時にポジティヴな暖かさも感じさせてくれます。人種も音楽も価値観も、幅広く受け入れる懐の深さが感じられます。
軽やかだけど軽薄ではなく、深いけれど難解ではない、こういうバンドは大好きです。
80年代後期に発表され、当時「黒いレッド・ツェッペリン」と呼ばれ、大変な注目を集めたリヴィング・カラーの1st。
「Cult of Personality」がヒットし、アルバムもビルボードでTOP10入り。
次作からはパンク色が強くなりますが、本作はメロディを重視した歌モノミクスチャーという感じで、最も聴きやすい。
ギタリストのヴァーノン・リードは「伝説のギタリスト」と呼ばれることもあり、バンド自体も「バカテク・ミクスチャー・バンド」と呼ばれ、ミクスチャー・ロックの始祖とも言える存在です。
個人的には80年最重要アルバムの1つだと思う。