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IMAGINARY SONICSCAPE / SIGH
頑張ってSIGHを広めるぞ!
ってことで現時点での最新作を。
ブラックメタルと分類されますが、最近のその手のバンドを期待すると肩透かしを食らいます。
CELTIC FROSTみたいな邪悪なミドルテンポの曲が大半を占めます。これが実に味わい深い。
邪悪で荒々しくも、正統派の憂いを纏うギターリフを支えるのはシンプルでありながら痒い所
に手が届くような心地良いグルーヴ感のあるドラム。そしてコケオドシ感満載のダーティな声。
そのアンサンブルを世界で無二のものにしているのがシンセサイザーです。映画のスコアのよう
に多彩、オーケストラのように壮大、サイケデリックロックのように妖しい。
シンフォブラックと呼ばれる連中の発想を遥か上から見下ろすかのようなアレンジセンスです。
今回のアルバムは特にメロディが多彩です。前作、前々作は欧州的な美しさが支配的で、
それも素敵でしたが今回はそこにイーストコーストのような暖かい叙情や無常感、ロック元来
の頽廃した雰囲気、ポップスのようなセンス一発の確信犯的なフック、ホラー映画のような
陰鬱な美しさ、N.W.O.B.H.M.のような男泣き……とにかくありとあらゆるメロディが次から
次へと繰り出され、迷路をさ迷うかの70分弱、至福の一時を味わえます。
キャッチーですが全然浅くなくて、聴くたびに新しい発見がある。これは構成の美です。
細緻を凝らした美しい織物のような今作ですが、しかし纏う雰囲気はどこか粗野で猥雑です。
そんな「洗練された知性はプリミティヴな暴力に近付く」的なかっこよさはどこか60年代の
NYのパンク/ロックンロールバンドの真摯な姿勢と豪放磊落な体臭を彷彿とさせます。
というわけで、本当に彼らはマストですよ。前々作は海外のヘヴィメタルファンジン、
TERRORIZERで年間ベストアルバム部門で9位にランクインしたとか(よく知りませんが)。
海外での人気に較べてなんと本国日本での評価が低いことよ、と憂慮して熱弁する次第です。
恐らく英国人に日本の悪魔崇拝の恐ろしさを知らしめた作と思われる。
大胆にも陰陽道の式神や、葬儀、幽霊をネタにイタイケなロンドンボーイたちを恐怖の戦慄に導いたのである。
日本では無名に近いが、このバンド、日本が海外に誇れる真性ブラックメタルバンドであるぞよ。そして、この作は名曲「式神」の存在のみで歴史的名盤となるッスね。
casaさんに全部言われてしまいました(笑)。BURRN!!のレビューでは78点です。
SIGHのアルバムの中では、最もメジャー感があり、洗練されていますよ。入門編としてどうぞ。(邦盤が出ているのは、このアルバムだけです。)
同じ日本人として彼らの存在を誇りに思う。
奇跡的音楽的センスをもつ限られた人にしか絶対創りえない究極の作品!アート!
日本発世界への回答。彼らのような人をアーティストと呼びたい。
すんごいです。一体全体何を考えていたら、こんなアルバムが出来ちゃうんでしょうか。
超高次元闇鍋アルバム。
次に何が出てくるか全く分かりません。しかもレベルは死ぬほど高いし。
SIGHのアルバムはこれしかもってませんが、なんとなくこれ一枚で十分かなって気がします。あまりの内容の濃さに。
それでもB!誌では78点ですか…。うーん…。
名盤!
「HAIL HORROR HAIL」の次に衝撃的なアルバム。メジャーから出たこともあり、確かに洗練され聴きやすいかもしれないが、楽曲の展開はより奇抜になり即興的でアートチック。
そういう音楽が好きな人には堪えられないアルバム。しかし「BRING BUCK THE DEAD」は
正統派メタルチューンでこれも素晴らしい。ラストの曲の泣きもメタル好きには堪えられないかと・・・
多分一聴しただけでは理解することができないと思う。
聴き込んでくと全体像がつかめてきて、このアルバムの凄さに気がつくはず。
自分はこのアルバム聴くと癒される・・
決して派手さは無いが、しっかりと信念に基づいた曲作りがされている良盤。
このバンドは
外人がイメージする間違った東洋イメージをさらに拡大解釈し、
黒魔術をまぶしたような音である。ようするに、なんかカルト臭がする。
それでメタルとしての質は高いものだから、外人は喜んで聞くんだと思う。
日本では不遇だけど、そこを狙ってやっているのだから仕方ない。
