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A TRICK OF THE TAIL / GENESIS
P.ガブリエルの脱退により4人となって初のアルバム。
本作の特徴は、プロデューサー&エンジニアのD.ヘンツェルの影響なのか洗練されみずみずしい透明感に溢れたサウンドになったことと、テクニカルな面がかなり強調されたことです。
P.コリンズのVoもガブリエルに結構近いんであまり違和感も無いし、叙情性溢れた名盤だと思います。(ちなみに個人的には“Ripples"が1番好きですね。何とも美しい...)
'76作。衝撃的なピーガブ脱退で、不安視されていたのをよそに
過去にないセールスを記録した名作。Jさんが指摘された通り叙情性溢れる作品。
プログレ・バラードの2、4、6は、その典型例。次作にも踏襲されていく路線である。
変拍子多用の緊張感漂う1、8のタイトな曲は、過去の曲を凌駕するダイナミズム
溢れる素晴らしい曲で、HR好きな方にも薦めたい曲。あと印象としては、
vo.のキューピー、コリンズのダミー・ピーガブが見事にはまっている。
私は、1、4、6、8が特にいいと思う。
GENESISはピーガブ時代とフィル時代で大きくファン層が異なるバンドである。
いわゆるプログレファンが好むピーガブ時代と、世界的なヒット作を連発したフィル時代では全く別バンドと言ってもいいかもしれない。
(もちろん両方の時代が好きという人はいるだろう)
しかし、ピーガブ脱退直後の本作ではどちらの時代とも判断しかねる折衷的な音が聴ける。
まだピーガブを意識した歌い方をしているフィルのボーカル。
さらにピーガブの抜けた穴を埋めようとしたのか、非常に充実した楽器陣。
さらにさらに英国的な穏やかな叙情性に満ちた、耳に馴染みやすいメロディー。コミカルなジャケットの絵もいい仕事をしている。
この作品はピーガブ時代がとっつきにくいと感じている人にもフィル時代が売れ線に走って軟弱になったと嘆くプログレファンにも両方安心してオススメできる名盤である。
自分はどちらかというと後者だが、この路線でずっといってほしかった。
やはり次作でのハケットの脱退が一つの大きなターニングポイントだったか・・・。
全曲粒ぞろいで捨て曲など存在しないが、強いてあげるなら1・3・5・6・7・8がお気に入り。
アルバムトータルのバランスでは実はこれが一番なのではないかと思ってる。
ガブリエルがいないからと言ってこれを聴いたことがないGENESISファンは
はっきり言って可哀想だ。
ジェネシスは、このアルバム前後期がいいですね。
とても聞きやすく、メロディーが美しい。結構ハードで特徴的な曲もあるし
バランス良く、トータルで完成度は高いと思います。
ちなみにSACDで聞くジェネシスは至高な出来ですよ、70年代の作品は。
もっとも、このアルバム前後、5〜6枚ほどの作品は全部好きですが…。