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JOHNNY THE FOX / THIN LIZZY
ジャケットの色合いのせいかなぁ。次の「BAD REPUTATION」が黒ベースのジャケなので、
非常に重厚感のある作品に思えている半面、こっちは「ダンゴムシ」みたいな印象・・・
・・・ちょっと違うかな。なんて言うんだろ。「円筒形の柱」みたいな芯があって
図太いんだけど、小手先の緻密さみたいなものは一切無くて「枝分かれが無い」ような作品。
ま、曰く「枝が少ない大木」でいいのかな。
非常に全編ヘヴィなリフのロックンロールで綴られて統一感があってヨイです。
何でも前作「JAILBREAK」からは7ヶ月でのリリースということで、
この時期の彼らがいかに多くのアイディアとメロディを抱えていたかがわかるようです。
ライブでのバラード的なアレンジでもイケてる名曲4)はもとより、
攻撃的でアッパーな1),2),8),10)、バラードの3),出だしハワイアン?って変わりダネの9)、
グルーヴィーでソリッドな異色のタイトル曲6)、などなど、
ベストには入りきることのない佳曲が揃っています。
ちなみに8)はIRON MAIDENもカヴァーしました。
カヴァーネタとしては最適秀逸な楽曲揃い。「さぁみんなで演ってみよう!」
ツアーに明け暮れていたバンドが勢いで作り上げたハードな作品ですね。
ミデアム(リジィにしては)ナンバーが多くて聴き応えがあります。
この作品も前作同様、ライブで使われる曲が多く個人的にも好盤です〜〜!
起伏に富んだ,良盤だと思います。特に,リフとバラードが素晴らしい。
このアルバムはもっと評価されても良いと思います。
一見地味ですが、少しダークなリフとテンション高めなフィルの歌の対比がカッコイイ「サギ師ジョニー」で幕開け。
聴き手をやさしい気持ちにさせてくれる「BORDERLINE」、GARY MOOREもカヴァーした「DON'T BELIEVE A WORD」、独特のノリを見せる「サギ師ジョニーとヤクザのジミー」、そして名曲「虐殺」へと続きます。
ラストの「BOOGIE WOOGIE DANCE」は殆どドラムのブライアン・ダウニーの一人舞台といった感じ。彼の素晴らしいプレイを堪能できます。
ブライアン・ダウニーを最高のドラマーだと信じて疑わないわたしとしては、こういう曲の存在はとても嬉しいですね!
バンドが一番ヤル気になってた時代のアルバムだけに内容は濃いです、出だしのJOHNNYと2曲目のROCKYにおけるブライアン・ロバートソンのワウを効かせたギターソロは絶品です。約7割がブライアンのソロですが歴史に残るDON'T BELIEVE A WORDのソロやBORDER LINEの郷愁に満ちたソロなど、まさにブライアンのためのアルバムです。
バンドのクリエイティヴィティが止まらない時期に作られた作品。
ブライアン・ダウニーがその実力を見せ付けた作品でもあります。
彼のバックボーンのひとつにジャズが挙げられますが、そこはかとなく感じる
スウィング感と絶妙なシンコペーションは、彼らの曲を唯一無二のものにしています。
LIZZYの楽曲に於けるリズムの多彩さは、同時代のHRバンドには決して見られない
彼らならではのパーソナリティでしょう。
アグレッシヴなナンバーと温かなスローナンバーの対比も聴き所のひとつ。
もちろん「やるせない系」もしっかり収録されていて、徹頭徹尾THIN LIZZYたる
ファクターを余すところ無く網羅した素晴らしいアルバムです。