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SLAVE TO THE THRILL / HURRICANE
1st、2ndに比べりゃまだ手に入りやすいかな。90年の3rd。
名プロデューサーとギターにダグ・アルドリッジを迎え、"さぁ、世界視野でGO!"
みたいな意気込みだったようですが、バックグラウンドではドタバタ劇があったようで、
それが作品に反映してしまったのか、不運にも酷評を受けた作品。
ま、それでも"前向き"な姿勢を買おうじゃないか、とりあえず。
楽曲は前作までのコンパクトな硬派さが無くなって散漫さが増。
"淵から溢れちゃった水"みたいな(笑)印象です。"世界狙い"だからでしょうかね。
BON JOVIやらEUROPEみたいな路線にしたい!と思ったんでしょうか。
新たなパターンの楽曲で、新たな側面と可能性を見たかったんだ、みたいな。
でも器用じゃないのか、さほど側面や可能性は残念ながら伺えません(笑)。
ま、次が当面リリースなかったことからも解りますが(笑)。
ダグ、弾きまくっています。"任された空間とことん埋め尽くしたる!"くらいに。
ですが、どうも要所要所がジョージ・リンチ(笑)。だからか"DOKKEN?"な曲もあったり。
聴くポイントはここだっ! しかし、この作品のみでバンドを評価することなかれ・・・。
前任GのR.サーゾが荒い音色&クセのあるピッキングスタイルだっただけに、ダグの華麗でスムーズなプレイにはかなり違和感があったなぁ。ホントに上手いんだけどね(かといって強烈な印象も無い)。ケリーの声&歌唱力で「ああHURRICANEの作品だな・・・」と認識できる感じ。楽曲もなかなかキャッチーでメロディアスでLAメタル風ありブルーズ調ありと趣向を凝らしてるんだけど、これまた決定打に欠ける・・・あれ?全然オススメになってませんね。悪くはないんですよ、本当に。
前作までの硬派でちょっと影のあるサウンドに伸びやかなVoが乗る感じが好きだったんで。
ダグのプレイという点においてはDIOの新作(KILLNG THE DRAGON)よりかは楽しめるかな〜と・・・。
ジャケットからして、今までのHURRICANEじゃないな・・・という不安が見事に的中してしまう作品。
内容は、いわゆるひとつの「凡庸」か。
悪くはないんだけど、そこまで。
特に印象に残る曲もなく、普通のバンドになってしまいましたね。
散漫な印象も。残念・・・。