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THIRD / SOFT MACHINE
理解できる人は、おそらく100人に2〜3人だろうが、カンタベリー系のジャズロックバンドの最高峰、SOFT MACHINEのサードアルバム。自由奔放のようで、実に奥の深いサウンドは、一般人にはおおよそ理解不能。私も雰囲気を楽しんでいるが、はまると最後、マニアへの道が…
わかんねぇ…。難しい…。
でも、ちょっとカッコいい気がする。
我慢して何回も聴いてみよう。
テクが凄いのは分かるが、何がやりたいのかオレにはさっぱりわからん。
1970年発表、SOFT MACHINEのサードアルバム。
ジャズロックの名盤であるとかカンタベリーロックの最高峰だとか何かと評価の高いアルバムのようだけれど、ここで聴かれる演奏は、ただもうJAZZをプレイしたくてたまらなかったイギリスのスノッブな音楽オタクが、一生懸命格好つけて「どーだ凄いだろ」とギターをぶら下げている連中に、それこそスカした視線でガン飛ばしている姿のように私の目には映る。
当時のイギリスでは、JAZZはCOOLで格好イイ音楽の代名詞だったのだと思う。
ROCK'N ROLLのある種の軽薄性に少し距離を置きたいスカした音楽スノッブにとって、JAZZは格好のコピー対象だったのだろう。このアルバムにはスノビスティックなおしゃれ感覚が充溢している。固定観念の破壊による新たな音楽地平の獲得だとか、新たなオーケストレーションの構築とかいった高尚な精神性などは微塵も感じられない。ただ、やりたかっただけなのだと思う。
とはいえジャジーなおしゃれ系サウンドとして聴けば、不器用なイギリス人特有のグルーヴ感の欠如が逆説的にある種の整合感を生んでおり、BGMとして聴く分には程好いバランスのサウンドプロダクションになっている。
この手のサウンドは後の MATT BIANCO や EVERYTHING BUT THE GIRL 等が継承するイギリス特有のスノビッシュサウンドの一つの源流なのかなと思っている。
インポートブランド(サウンド)をありがたがる所謂舶来品愛好という嗜好性において。
そんなにマニアックな音ですかね。普通にジャズとして楽しめると思うんですけど。
20分近くの大作が4曲。一般的に彼等の最高傑作と言われています。僕もそう思います。
メンバーはマイク・ラトリッジ(organ)、ヒュー・ホッパー(ba)、ロバート・ワイアット(dr)、エルトン・ディーン(sax)。最強の布陣である。
いかにも英国人解釈のジャズ・ロックであり、攻撃的でアバンギャルド。混沌とした雰囲気の向こうから、うっすらと主題的なテーマが聞こえて来、それに呼応するように全楽器が爆走し始めます。テンションの緩慢、それでいて一貫して保たれている緊張感。この絶妙のギリギリ具合がこのバンドの最大の魅力でしょう。
全曲素晴らしいのですが、特に「6月の月」はヴォーカル入りなので聴き易いです。ワイアットの作品ですが、まだここではそんなに音楽的確執が見られず、マシーンの音としてちゃんと機能していると思います。1曲目の「Facelift」は部分的に70年のフェアフィールドでのライヴ音源を使用しています(繋ぎ目も一目瞭然)が、こんなに凄い演奏を当時ライヴでやってたのかと思うと溜息が出ます。因みにこの元ネタのライヴ全編は後のライヴ盤『NOISETTE』で聴けます。2曲目の「Slightly All The Time」の後半でCARAVANの「狩りへ行こう」にも使用された「Backwards」が聴けます。4曲目「Out- Bloody--Rageous」も必聴。この曲こそ彼等の魅力が全て詰まった一曲ではないでしょうか。
カンタベリー独特のあのくぐもった感じと当時のイギリス音楽の革新的な勢いが見事に融合した奇跡的な作品。文句の付けようもない。
初めて聴いたとき全く理解できず憤慨した。で最近聴いたらとてつもなくかっこいい!と思った。おそらくいろんなCDを聴いたおかげで耳がオープンになったんじゃないかと思うけど、なにより1曲目「Facelift」の最初6分ぐらいがほとんどノイズばっかしってのがこのアルバムを人々から遠ざけているんじゃないかなあ。メインテーマはほんとかっこいいんだけどね。
おそらく大半の人が最初のFaceliftのノイズを聴いただけで聴くのをやめてしまうだろう、もったいない!何度か聴けばきっとこのアルバムの素晴らしさに気付くはず、最初は我慢してでも何度か聴いてみよう
めちゃ聴きやすいじゃん。
現代音楽より余程理解しやすい。
カンタベリーの代表作だね。