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NEW YORK / LOU REED
'89年発表。本作が発表されてからもう10年以上経つなんて、信じられない。
本作はルー=リードにとって、一里塚的な作品である。前作までに様々な実験を重ねてきたルーが、2本のギター、ベース、それにドラムというシンプルな編成で製作に臨んでおり、自分にとっての「ROCK」とはなにかを見つめ直した作品であると言える。
また、本作はニューヨークという都市と、そこに住む人々を題材にした叙事詩である。それまでも「詩」にこだわってきたルーの歌詞が、一層鋭さを増しかつ豊かな世界を描き出すようになった。
「ROCK」であることを目指した結果、2本のギターはノイジーになり、互いを挑発するように絡み合う。そのギターをベースとドラムの名手が緊張感溢れるプレイでしっかりと支えている。そして、ときに皮肉で、ときに荒々しく、ときに優しげなルーの詩。ROCKの歴史の中でも10本の指に数えられる名作である。
「本を読むように、映画を観るように聴いて欲しい」
ルーがそう書いているが、まさしく、そのように聴いて欲しい。ソリッドでハードでメロウ。ROCKの全てがここにある。
すべて名曲の大名盤です。とりわけ「There is no time」を聴いてもらいたい。『Metal Machine Music』よりはメタルマニアにとってとっつきやすいのではないかと思います。