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ALBUM OF THE YEAR / FAITH NO MORE
'97年発表、たぶん5thアルバムです。人を食ったようなアルバム・タイトルと、和やかそうなジャケの表の写真がお茶目。
これで中身がハチャメチャにぶっ飛んでいれば最高ですが、けっこう大人しいかな。もちろん今作も幅広く一筋縄ではいかない雑食ロックなんですが。
しかし相変わらずマイク・パットンのヴォーカルは変幻自在。ジョナサン・デイヴィスやチノ・モレノ、サージ・タンキアンみたいな色々な表情を持ったヴォーカルが、今は評価高いですが、マイク・パットンの表現の幅っていうのはやっぱり桁違いなんでしょうね。みんな飲み込んでる。彼の前衛的なソロやプロジェクトは未聴ですが、これ聴いただけでも伝わってきます。
6thにしてラストアルバム。
他の作品と較べるとこれが一番内省的な空気を持っている。
音楽性とか曲のフォームとかいうのではなくF.N.M.スタイルというのが固まってきた感じ。
弾けるかのような面白さは影をひそめたが、マイクの歌のエモーショナル度はこれが最高。
パットン卿は自らこの作品を扱き下ろしていたけど、かなりの好盤。
ワールドミュージック的な要素が一番強いとも言える。
あとリフのかっこよさはこのアルバムはFNMの中でも群を抜いてたりする。
フェイス・ノー・モアがもう完全にブランド化した印象。その分大人しく
感じると言うか、バラードがグラミーな素晴らしさがあってそのせいかお洒落度高い。
ただ、それだけじゃないのがFNMである。
キーボードとリフを分け合ってフレーズ的に大人しめだったギターが、主導に
なってヘヴィなリフで引っ張る曲があったりして、しっかり聴けばバランスのとれた
名盤である。