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CYCLORAMA / STYX
'03年発表。
最初にはっきり言っておく。本作は「久々のクリーンヒット」ではない。「逆転満塁場外ホームラン」である。
全く、聴いていて随喜の涙が止まらない。本当にもう。
失礼。やや興奮している。正直なところそんなに期待はしていなかったのだ。なにせ前作があんなふうだったし。だが、STYXの楽曲で好きな曲を挙げるとトミーの曲が多いことに気づいたのである。要するに私にとってデニスの不在は「寂しいが我慢できないほどではない」程度なのだ。だったら、買って聴こうじゃないか!そんなのりだったのだ。
で、聴いてみたらこれがあんた!(って誰に言ってんのか)素晴らしい出来である。とりあえず冒頭の「ナ〜ンミョ〜ホレ〜ンゲ〜キョ〜」が脱力を誘うのだが、曲が始まってみると立派なパワーポップで、なかなかの好感触。その後の数曲もDAMN YANKEESでやっていたような曲で、トミーの良い所(いや、他のメンバーの曲も混じっているんだけどね)が十分発揮されている。特に⑤はテンポがよくサビがキャッチーな名曲。ここまでが最新型STYXのお披露目目。そして問題はこの後なのである。⑥から⑨の曲があれれ?なんか懐かしいSTYX節が聴こえてくるぞ・・・と思っていたら、⑩で懐かしいあの曲を小品に仕上げ区切りを付け・・・。その後はなんと'70年代後半のSTYXが大復活である。そう、あの名作群の名曲たちと同じ匂いのする曲が3連発。もう私のような人間にはたまりません。これぞ、アメリカン・プログレ・ハードである。これがSTYXである。
凄いサービス精神旺盛な本作は、確かにデニスが居たら作る事が出来なかったのだろう(前作でのデニスの曲は毒にも薬にもならないポップチューンだったし)。あの甘い声が聴こえないのは寂しいが、このレベルの作品が今後も聴けるのであれば、ぜひ現体制で末永く活動してもらいたい。そう願わずにはいられないのである。
これ、相当オススメの作品です!!
けっこう昔に大活躍したバンドが、今再びこれだけの作品を出してくれるなんて・・・。
そういう意味では、彼らは第二のAerosmithと言っても過言ではないですよ!!
だって、だって、このアルバム素晴らしすぎますもん。トミー・ショウ大活躍。
デニス不在をものともしない、ハイクオリティな曲の連続!!
昔からのファンも大喜び間違い無しの、昔を意識したような遊び心!!
それでいて、全くの新しいバンドとして紹介してもいいようなエネルギーに満ちた曲!!
しかし、日本語に始まり日本語に終わるアメリカのバンドのアルバムって一体・・・。