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WILL WORK FOR FOOD / UNCLE SLAM
1993年作の2nd。
直球型突撃スラッシュ・メタルな彼等のあいもかわらぬ姿勢に脱帽。
硬質な音作りも心地よく、吐き捨てタイプのボーカルが、非常にクールでかっこよい!!
SUICEDAL TENDENCIESのドラマー、アメリー“エイウォール"スミスによって'84年に結成されたバンドTHE BROODを母体に、
カルフォリニアはビバリーヒルズにて誕生したスラッシュ・メタル・トリオUNCLE SLAMが、'93年に発表した2ndアルバム。
MEGADETHとの仕事で有名なエドワード・J・レプカが手掛けた秀逸なジャケット・アートワークが目を惹く本作は、
裏ジャケで睨みを効かすメンバーの強面こそもろハードコア風味ながら、内容の方は、噛み付くように
歌うVo、エッジの立った硬質なGリフ、タイトに畳み掛けてくる音圧十分のリズム隊に、緩急の効いた曲展開、
そして、ちゃんと曲調に合ったメロディックなソロを紡ぎ出してくれるGとが一丸となって突進する、
非常に高純度のスラッシュ・メタル・アルバムに仕上がっている。
重厚なイントロ①と、ヘヴィでメロディアスなラスト・ナンバー⑪を除く、ほぼ全編が押せ押せのスピード・ナンバーで
固められており、OPナンバーに相応しい切れ味の鋭さを誇る②、本編屈指の高速スラッシュ・ソング⑥、バイオレントな
ロックンロール・スラッシュ⑦、劇的なインスト・パートを備えた⑩といった楽曲の出来の良さも特筆ものだが、
取り分け印象に残るのは、LED ZEPPELINの名曲“幻惑されて"のカヴァー⑨。言われなきゃそれと判らぬ、
ZEPファンは激怒必至のブチ壊しカヴァーながら、単純にスラッシュ・メタル・チューンとして聴いた場合、
ダイナミック且つハイテンションなアレンジは結構カッコイイ。(・・・んじゃないかな、と)
'93年というスラッシュ冬の時代に、非常にお世話になった思い出の1枚。