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ON A STORYTELLER'S NIGHT / MAGNUM
1979年IRON MAIDENを筆頭に湧き上がったN.W.O.B.H.M.は、後に細分化されるHM/HRの基礎を創ったと言っても過言ではない。
またこのム-ブメントは、1人のカリスマ画家を登場させた。その名はロドニー・マッシューズ。
彼の描くジャケットは、後に隠れた名盤と呼ばれた。(あくまでも隠れた・・・)
プレイング・マンティス然り、ダイアモンド・ヘッド然りである。
その中でも、一番彼にジャケットを書いてもらったバンドが、このマグナムだ!!
このマグナムは、キーボードをフューチャーした5人組で、このアルバムは5枚目になる(85年)。
さて、このサウンドだが、英国独特の湿り気を帯びたドラマティック・ハード・ポップで、所々にエイジアの臭いがプンプンするこのアルバムは、TENの1STを聴いた時「パクリか?」と思ったほど。
是非とも、3rd「CHASE A DRAGON」とセット聴いて貰いたい1枚。(このアルバムより少々プログレっぽい)
:予備知識
98年発売のこのバンドのヴォーカル、ボブ・カトレイのソロには、TENのメンバーが全面参加している(これがまた"隠れた名盤"なんだ)
ひょうすべ 2000年10月16日(月)2時22分
ジャケットからは、おとぎ話を子供に読み聴かせるような、落ち着いた暖かさが漂っている。それはまさに、この暖かくも胸を熱くするアルバムの全体を現している。時に語りかけるような、時に激しく訴えかけるような、ボブ・カトレイ氏の情感溢れる歌と、それを優しい音と詩で上手く支えているトニー・クラーキン氏。そして聞き所が一杯なこのアルバム、どこを切っても、ボブとトニーの暖かい音世界があふれ出てくる。
コンパクトでキャッチーでちょっとエッジのあるJust Like An Arrow、Two Hearts、ドラマティックなHow Far Jerusalem、タイトルTune On A Storyteller's Night、ドラマティックで胸を打つバラードLes Morts Dansant、The Last Dance。とにかく内容は素晴らしく濃い1枚と思います。
メロディアス・ブリティッシュ・ハードの教科書です。タイトル曲のサビの部分は何度聞いても泣けます。捨て曲なし!これを聞かずに80年代ブリティッシュ・ハードは語れない。
不朽の名作とは、こういう作品のためにある言葉ではないでしょうか。
全編に脈打つドラマの大海を、ぜひ一度は体験してください。
けんしょー 2003年9月27日(土)11時26分
85年発売の5thスタジオアルバム
一般的に彼らの代表作と呼ばれる作品ですね。基本的には前作同様の『歌メロ』路線に、よりHR的
な解釈を表現させたアルバムですね。マーク・スタンウェイが奏でる鍵盤を前面に打ち出しながらも
決して必要以上に装飾華美にならない奥ゆかしさこそが、米国HRにはない『憂い』を感じさせずに
はいられません。上記の皆様が仰るとおり、80年代メロディアス・ハードの傑作ですよ。
ロドニー・マシューズの絵とMAGNUMの曲がかなり合ってる!
ジャケット眺めながらCD聴くと最高です。
ドラマッティックな曲とポップな曲が絶妙に配置された名盤です。
⑤は本当に美しい・・・
マグナムの1985年作で最高傑作です。マグナムはこのアルバムがピークだったと思います。再結成(90年代以降)のマグナムを聴いても今一メロディーが弱いし、ボブの声に張りが無い。アメリカンになりすぎ。やっぱりこの時期のマグナムは素晴らしい。英国叙情派メロディアスハードロックの傑作ですね。なんかプログレとか言われてますが、どこがプログレなんだろうか。疑問に感じてしまう。演奏も普通だし、転拍子や転調もないし…それはエイジアにも言える事ですが…ボブカトレイのソロが好きな方ならマストアイテムです。
所属レーベルの倒産等、数々の不運が重なり、活動休止(というか事実上の解散)へと追い込まれたMAGNUMが、'84年の
レディング・フェスティバルへの参加を機に復活を果たし、新たにFM RECORDSと契約を結び、'85年に発表した5thアルバム。
全英チャート24位にランクインしたのを筆頭に、欧州全土で好セールスを記録し、MAGNUM起死回生の一撃となった本作は、
ロドニー・マシューズの手による、幻想的なジャケット・アートワークが端的に物語る通り、如何にも英国然とした
湿り気をタップリと含んだ、ファンタジックでドラマティックなHRサウンドが、最初から最後までギッシリと詰め込まれ、
多くのファンが、このアルバムをMAGNUMの最高傑作に推すのも納得のハイクオリティを誇る。
ハード且つソリッドな作風が印象的だった前作から一転、暖かく包み込むようなサウンド・プロダクションの下、
派手さを抑え、大衆性を高めたアレンジの施された収録曲は、ミドル・テンポを中心に、じっくりとメロディを聴かせる姿勢が
徹底されていて、全体的に、プログレ・ハード路線への接近を感じさせる。特に、洗練された爽快なポップ・チューン②や、
リズミックでキャッチーな⑦、ますます円熟味を増したボブ・カトレイの極上の歌声が感動を呼ぶバラード⑩は、
産業ロック的な味わいが強く打ち出されたナンバーで、非常に魅力的。またその一方で、ドラマティカルなOPナンバー①、
表題曲にしてアルバム・ハイライトの③、陰影に富んだスロー・チューン⑤等、仄かにプロウグレッシブ・ロック・風味が薫る、
従来の路線を踏襲した楽曲も収録されていて(フック満載で心地良く弾む④、高揚感に満ちた⑧も素晴しい)、
まさに、MAGNUM黄金時代の幕開けを飾るに相応しい、全方位に渡って隙のない内容に仕上がった1枚。必聴。
プログレッシブでありながらもポップセンスのある楽曲を制作することの出来る職人的なバンドの代表作を紹介します。壮大なイメージを抱かせる作風と哀愁を讃えたメロディに頑固な英国的世界観を感じさせます。唄が上手いVOがいて良く歌うギターのフレーズがあり、そこに洗練されたメロディが乗るスタイルが素晴らしく魅力的で、プログレハードなサウンドにポップフィーリングを備えた楽曲の数々に胸打たれるでしょう。
本格派「ブリティッシュ・ハード」特有の湿っぽさと、ある意味産業ロックのように洗練されたポップ感&煌びやかさ。
それらが絶妙に攪拌された感の、「80年代」MAGNUM(全盛期)の傑作(5th)。
特にボブ・カトレイの「激情」型ヴォーカルの迫力は素晴らしく、メロディアスでキャッチーな②Just Like An Arrowや劇的に盛り上がるバラード⑩The Last Dance等、どんな曲を歌っても天下一品です。
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優しい音だなぁ。もちろん褒め言葉です。
ブリティッシュなんだけど、思い切り80年代ハリウッド映画の中でも「学園モノ青春映画」に使われてもおかしくないような曲がいくつかある。MAGNUMはこのアルバムしか知りませんが、この微妙な80年サウンドと産業ロック的な空気は、好きだなぁ。
洗練された音になったが、80年代もあい変わらずブリティッシュハードを貫いた彼らは偉大だ。個人的には1st、3rdが大好きだけど、代表作としてはこれを推したい。