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DOUBLE TALK / ACCUSER
明らかにB級スラッシュであるが、よく聴くとこれがまたイイんであります。
強烈にダサいジャケの中身は、練り込まれた結構イケてる作品が目白押しなのである。
このジャケのせいでこのバンドは売れなかったのではなかろうか。
ダサジャケACCUSERの3rd(1991年リリース)。
アホっぽいジャケとは裏腹に硬派なスラッシュを演っているのがギャップフェチにはたまらないところ。
インパクトは前作と変わらないが、気持ち良いくらいの頑固なスラッシュが嬉しい。
ヴォーカルの声質のせいかWARGASMを思わせる部分も。
ベースの音がしっかり聴こえるのも好感が持てる。
ドイツはルール地方、ズィーゲン出身の4人組スラッシュ・メタル・バンドACCUSERの日本デビュー作となった、'91年発表の4thアルバム。
これを最後に、バンドの中心人物だったエーバハルト・ヴェイエルが脱退。5th『REPENT』以降は、スピードよりも重さ
重視の所謂「モダン・へヴィネス」路線へと傾倒していく事となる彼らだが、とりあえず本作までは、
男らしいシャウトを響かせるVoといい、ガツガツと刻まれる硬派なGリフといい、ダイナミックに
疾走するリズムといい、バリバリの正統派ジャーマン・スラッシュ・メタル路線を邁進。
CD用ボーナス・トラックとして収録されている、初期の代表曲⑨⑩⑪と聴き比べてみれば明らかなように、
リフ・ワークやリズム・パターンに更なるヒネリが加えられ(一筋縄では行かない曲展開が炸裂する④はその筆頭か)、
俄然ダイナミズムを増した楽曲の数々は、よりメロディックに練り込まれたGソロの威力もあってか、
例え長尺曲であろうとも、殆どダレることなく一気に聴かせ切る。また、バキバキと鳴りまくり、
楽曲の引き締めに大きく貢献しているマッチョなB(Voが兼任)の存在もポイントか。
個人的には、切り裂くように刻まれるGリフと、タイトな疾走感のカッコ良さ、そして効果的に導入されたアコギが演出する、
静と動の対比がドラマティックな名曲③が、本編のハイライトとしてお気に入りなれど、①⑤のようなストレートな
高速スラッシュ・チューンも捨て難い出来だし、美しいアコギの序曲⑥から繋がっていく緩急の効いた⑦は、
バンドの確かな成長を如実に物語るナンバーだしで、その他の収録曲もかなり充実。
ACCUSERの初期スラッシュ・メタル路線を総括する内容に仕上がっている、入門編に持って来いの1枚じゃないかと。