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CRACKED BRAIN / DESTRUCTION
好きなバンドだっただけにショックは大きかった・・。
シュミーアの存在がどれだけ大きかったかがコレを聴くとよくわかる。
ただ、1曲目だけとても印象に残っている。
シュミーアが抜けたらこうなりました。
ヒリヒリするような緊張感が抜けて普通のスラッシュバンドになっちゃったよ。
ギターソロはかっこいいんだがこの曲でDESTRUCTIONの看板を背負うにはちょっと荷が重過ぎるかも。
とはいえ無茶苦茶酷いわけでもなくて、DESTRUCTIONじゃないと思えばそこそこ聴けるアルバム。
私は基本的にB級スラッシュでもOKなんだけども、A級バンドのB級作品はちょっと悲しいものがあるなあ。
リリースが90年じゃなくて87〜88年だったら、DESTRUCTIONじゃなくて無名の新人だったら、「ギターに特徴ある期待のバンド」といわれていたかもしれない。
ちなみにTHE KNACKの名曲「MY SHARONA」をカヴァーしている。
Schmierが抜けたのはマジで痛かったが、リフだけを食うなら美味しいアルバムである。
まぁこのアルバムのリフは、それまでの"完璧"だったDESTRUCTIONのリフとは大分味付けが違うが。
1回だけレンタルして聴いて駄作と判断した記憶がある
'90年に発表された、DESTRUCTION史上随一の問題作。尤も、発表に至る経緯こそが問題なのであって、
作品そのものの存在感は極めて薄いと言わざるを得ないわけだが・・・。
その最大の理由は、やはりシュミーアの不在。助っ人参加のアンドレ・グリーダー(POLTERGEIST)が、わざわざシュミーアに似せたヒステリックなVoを披露しているが、
本家の狂気には遠く及ぶべくもなく、逆にアンドレ本来の持ち味も活かせていない始末。
(彼の真価はPOLTERGEISTの3rdアルバムで発揮されているので、そちらは必聴。ヨーロピアン・スラッシュの名盤です)
小奇麗にまとめられた音質は迫力不足だし、肝心の収録曲のクオリティも、前作に比べると今一つパンチに欠ける・・・と、
ないない尽くしの4thアルバムなのだが、それでも個人的に本作が嫌いになれないのは、相変わらず華麗極まるツインGの魅力が大だから。
バンドの乗っ取りを画策してシュミーアを追い出し、挙句、DESTRUCTIONを崩壊させた戦犯として
ファンからは蛇蝎の如く嫌われている(?)ハリーだが、その実力は本物。④⑥⑧を筆頭に、
飛翔感漂うメロディックなGソロを随所で炸裂させ、平凡な楽曲のクオリティを力尽くで引き上げている。
バンドの顔であったシュミーアの脱退(解雇?)のせいで、当然ながら評判はよろしくないアルバムでしょうが、
個人的には、結構好印象なアルバム。
僕はシュミーアのヒステリックなVoに拘りというものがなく、80年代のDESTRUCTIONにもあまり思い入れがないので、
復活前のアルバムの中では本作が一番好きですね。
でも、本作以前の作品に比べると演奏力・音質はタイトで確実に良くなっているし、
アンドレのVoも「これだ!」という特徴がないものの、個人的にはカッコいいVoには違いありません。
曲の合間に登場する華麗なギターソロも、楽曲を見事に盛り上げています。
まぁ、初期の荒々しいDESTRUCTIONやシュミーアの有無に拘る人達からは「こんなのDESTRUCTIONじゃない!」
と一掃されてしまっていても仕方のない「問題作」あるいは「駄作」かもしれませんが、
僕は陰でひっそりと本作を支持したいと思います。
【ジャケット】
日本盤・・・ジャケ周りが白枠で、「CRACKED BRAIN」というタイトルがサイン風。
輸入盤・・・ジャケ周りに枠が無く、DESTRUCTIONのロゴも日本盤よりも小さめ。
【タイトル表記】
日本盤・・・
2曲目の「Frustrated」が「Frustrated In Mind」
3曲目の「S.E.D.」が「Socielist's Etern As Deth」
6曲目の「Rippin' You Off Blind」が「Rippin' You Of Blind」
7曲目の「Die A Day Before You're Born」が「Die Before You're Born」になっている。
なんでここまで表記が違うんでしょうね。
手放しで絶賛できるような内容ではないですが、前評判で決め付けずに自分の耳で聴いて出来を確かめて欲しい。
僕は、沢山の不評を目にした上で聴きましたが、それほど悪いとは思わなかったです。
DESTRUCTIONのアルバムとは思えない、という但し書きが付きまとうものの、
よく聴けば実はかなり良いアルバムだったりする。
プロダクションこそ可もなく不可もなくだが、演奏はタイトで、特にソロの出来は素晴らしい。