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THE YARDBIRDS / YARDBIRDS
1966年発表。
クラプトンが脱退し後釜にジェフベックが加入してからのイギリスに於ける2枚目にあたるアルバム。
今聞くと60年代丸出しの曲もあるにはあるが,その頃としてはエコーマシーンやファズをふんだんに使用し,当時としては斬新なサウンドを展開している。
とにかく当時の日本に於けるヤードバーズは一部の熱狂的信者以外には,ほとんど聞かれていなかったし,とにかく人気面においては,まったくの二の次であった。
でも,冷静に考えてみると,同バンド出身者の3人がこれほどまでに有名になっていなければ,果たしてヤードバーズ自体,再評価されるまでに至ったかどうかは疑問ではあるが。。。これは微妙だ!!
また欧米に於いてはヤードバーズのアルバムの中では一番評価が高い。
特に有名なのはJEFF`S BOOGIEであろう。 しかしである。
この曲のオリジナルがチャックベリー作のGUITAR BOOGIEということはあまり知られてはいない。ほとんどの人がベックのオリジナルと本気で思っている。
ベックはチャックベリーのオリジナルに忠実に,ある種,部分的にはレスポールのごとく弾いてみたり,いろいろと粋な味付けをやっている。
とにかくヘックがヤードバーズ時代に残した大いなる遺産には違いない。
アルバムタイトルは通称「Roger The Engineer」の方がしっくり来るなぁ。
今までのシングル寄せ集めとかライヴじゃなくて、オリジナル・スタジオ・アルバム。
彼らにHM/HRの原点を見出す人もいるんだろうけど、本作ではそんな要素は微塵も
感じることはできません。
まあ、ブルースがHRのベースになったという事実だけを見れば、それも分からないでも
ないけど、このアルバムはきわめてブルース臭が薄いのです。
ここで聴けるのはブリティッシュ・ビート・ポップです。それをジェフ・ベックという
料理人が、少々ストレンジな味付けをしているといったふう。
それをバンドの頭脳であるベースのポール・サミュエル・スミスが、お客様に出せる様
仕上げた感じがします。
個人的には、このベック時代がヤードバーズのイメージを決定したと言ってもいいと
思いますね。一般的にもそういう見方をされてるのも同意です。
でもシングル曲は、当時の慣例に倣い非常にポップでキャッチーなモノです。
実はそっちの方が好きだったりしますね。
歴史を求めるような聴き方をするリスナーや、ベック・フリークたちにとっては
避けて通れないアルバムです。