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CITY'S GONNA BURN / LAAZ ROCKIT
OLD METAL RECORDSから、LAAZ ROCKITの1stが再発された。
1曲めなんか、モロにL.A.メタル・スタイルのサウンドが聞けて、これはこれでカッコよかったりする。
しかし、曲を進めていくうちに、パワー/スラッシュ色が濃くなってゆく。そのあたりにまだ青さを感じるが、Voは、KEELのロン・キール似で、カッコよく、また、2本のギター(特にソロ)がやはりこの時から、耳(目?)を奪われるプレイが聞ける。
I want Forced to Fight.
Yoroshiku ne!
hokutobill@yahoo.co.jp
う〜ん、完全にLAメタル。
だが、曲は良い感じに青臭くてカッコ良い。
ボーカルも下手ウマだし、そのへんのLAメタルバンドよりは、なんだか味がある。
サンフランシスコのクランチ軍団ことLAAZ ROCKITが、'84年に発表した1stアルバム。
3rd『KNOW YOUR ENEMY』以降の、まるでベイエリア・スラッシュ・メタルの権化の如きアグレッシブなサウンドで
知られる彼らも、このデビュー作の時点では、JUDAS PRIESTやIRON MAIDENから大きな影響を受けたと思しき、
オーソドックスなヘヴィ・メタル・テイストが色濃く薫る。ブックレットに大きくロン・キールの名前が
クレジットされているせいか、時に明快なリフ・ワークからはLAメタルっぽさも感じ取れるような・・・。
とは言え、(メンバーのルックスも含めて)マッチョで硬派な本作にチャラチャラと浮付いた雰囲気は皆無。
マイケル・クーンズの男臭く攻撃的なVoは、とてもじゃないけどキャッチーとは言い難いし、流麗なツインGは
欧州的な湿り気をタップリと帯び、中盤にクールなリズム・チェンジ・パートを備えた③や、シュレッド・リフに
圧倒される本編最速の⑤といったスピード・チューンからは、既に後のスラッシュ・メタル路線の萌芽が確認できる。
そして何より本作は、そのサウンドに宿る重量感が半端なく凄まじい。へヴィ・メタルどころかスラッシュ・メタルすら
凌駕する勢いのこの特異なヘヴィネスは、ライブでもお馴染みの名曲⑦に、特に強く表れているので必聴だ。
正統派HMと呼ぶにはアグレッシブ過ぎ、スラッシュとして括るにはメロディアス過ぎるという、
まさに王道パワー・メタル・サウンドが堪能できる1枚・・・なんだけど、発表時期がパワーメタルというジャンルの定義が
曖昧だった時代せいか、日本では「中途半端」と取られて(?)高い評価が得られなかったのが惜しまれる。