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KING'S X / KING'S X
以前、イングヴェイ・マルムスティーンとリッチー・ブラックモアが、口をそろえて「キングスXは良い」と発言していた事があって、そのときすぐに「これは早速チェックだ」とCD屋に走った。
で、買って帰った「イヤー・キャンディ」アルバムを聴いた僕は、妙に分厚いコーラスばかりが目立つそのあまりの退屈さに「一流ミュージシャンの考える事はわからんなあ」と、ヘンに感心したのだった。そこに、リッチーやイングヴェイに通ずる部分を、何も発見出来なかったのである。
以来、長らく「キングスX」の名前は忘れていたのだが、こないだ中古盤でこのアルバムが安く出ているのを見つけた。
モノはためしと買ってみた。
凄みの効いたリフ、エモーショナルなヴォーカル、強烈なフックをともなって展開するコード進行・・・。
かっこいい・・・。
これならリッチーが「良い」と評した理由も判る。
あのとき、「イヤー・キャンディ」ではなくこっちを手にとっていればよかったのだ。
92年発表4th。バンド名を冠するアルバムだけあって充実した内容。
へヴィでストロングだが、適度にメロディアスなサウンド。
自分は次の「DOGMAN」から先に聴いたのでどうしても比べてしまうのだが、
サウンドに整合感があり、ずいぶんとストレートで聴きやすい。こっちが本来の姿なのかな?
「DOGMAN」がグランジーに味付けされているのかもしれない。
2nd『GRETCHEN GOES TO NEBRASKA』、3rd『FAITH HOPE LOVE』は共に充実した内容を誇っていたが、
幾分、ロック・バンドとしてのダイナミズムに欠けていた。
その点、この4thはエッジの効いたリフ中心のギター・ワーク、ダグのパワフルかつソウルフルなヴォーカル等により、
アルバムに起伏ができ、聴き応えのある作品に仕上がっている。
このバンドはヴォーカル・コーラスを多用するのでバックは多少、コワモテぐらいの方がバランスがとれていいと思う。
それにしても、楽曲によって様々な感情、風景を表現する懐の深いバンドである。
癒し系ハードロック!
新鮮な音を求めている方にお奨め。
独特のグルーヴ感が心地良い。
EXTREMEを初めて聴いた時と同じ様な衝撃がありました。
このグルーヴでギターを弾くのが難しい。
サムテイラーと決別する前の最後の作品。
この後の作品からはラフなセッションのような音に変化する為、
練りこんだ完成度の点ではこれが頂点にあるのではないだろうか。
本人達はテイラーに非常にストレスを感じていたことと思われるが、
初期の作風のリリシズムとこれ以降のヘヴィな作風のバランスがもっとも取れていると感じている。