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CHIMERA / MAYHEM
2004年作。スタジオ録音の3作め。
前作の延長線上の音作りであるが、「陰鬱」度、「恐怖」度は増していて、激しい憎悪の念が宿っている。
前作でみせたプログレ等の異種音楽との融合は本策では皆無に等しく、メタル一色である。強いて言えば、モダン・ヘヴィネス、スラッシュ的なアプローチも出てくるが、バリエーションがあって非常に良いアクセントとなっているように思う。
④MY DEATHなどは特に恐ろしい曲だ。
楽曲、サウンドともに、彼等MAYHEM以外の何者でもない境地に達しているように思う。素晴らしいの一言。
豚の生首が脳裏をよぎる傑作である!!
顔面銀塗りに乾杯!4曲目、ラストが怖くて最高。
まんぞー改 2004年4月20日(火)16時59分
ブラックメタルの超大御所の待ちに待った新作!!
今回はWLAの様にイントロにノイズ系のインストを配したり、GDOWの様に十分近くもある
まったりした曲を入れたり、殆どテクノのような曲を入れたりといった実験的要素は
殆ど見られず、ストレートでかっこいい小細工無用なブラックメタルが楽しめます。
個人的な聴き所を挙げるとすると、まず第一に耳についたのがNecrobutcherのベースの音が
非常に良く録られていて、かなり歪んだ音であるのに異様な存在感があって、
曲によってはベースを聴いているだけで不安になるような感じがします。
確かこのNecrobutcherは確か結成当時のオリジナルメンバーで、おそらく20年近くの
キャリアのあるベテランのはずで、今回のアルバムを聴いて「やっぱり20年というキャリアは
伊達じゃないなぁ」と、ベースに詳しくない私でも圧倒されてしまいました。
もう一つは、Maniacがデス声での表現の幅を広げている事。
WLAで見せたような普通声、GDOWで見せたような語りは今回殆ど聴かれる事はありませんが
代わりに今まで通りのぎゃあぎゃあした喚き声は勿論の事、地声を適度に混ぜたようなデス声、
うめくような囁き声など色々なパターンを使い分けていて、一本調子になることを防いでいます。
まあ少しだけ不満があるとすればドラムがプレイ自体は物凄くって、
いつも通り圧倒的なんですがGDOWやEUROPIAN LEGIONの時と比べて少し篭もり気味な感じがします
…とはいっても、それは音質の良すぎた感のあるGDOWと比較しての話で
音が悪いという訳ではないので全然聞き苦しいとかそういう事は無いです。
ギターにしても時々「おっ」と思わせるような陰鬱でかっこいいメロディを入れてきたりして、
正に4人がそれぞれに存在感を持った素晴らしいアルバムだと思います。
もしかしたらMAYHEMのアルバムの中で一番好きかも…
余談ですが今回はアートワークが最高(笑)
4面開きのデジパックでそれぞれにメンバーの写真が載っていて、凄くかっこいいです。
特にナイフを持って睨み付けるManiacと豚の生首を中心に据えている集合写真は
もうポスターにして部屋に飾りたいくらいです(笑)
でもタイトルトラック「Chimera」の歌詞はもう少し大きく印刷してくれても…
読みにくいったらありゃしない。
待望の3rd。輸入盤は、CDの出し入れのたびにネクロブッチャー、ブラスフェマー、ヘルハマー、マニアックの順にメンバー全員の顔を拝まなければならないという、かわった構造のデジパックです。
前作にあたる作品は97年のウルフズレアアビスなのかな?7年もたつとやっぱ結構変わるなぁ、というのが最初の感想ですが、やはりこれぞメイヘム。安心の一言。
多くのリスナーにとって2nd&ミニ以上1st未満といったところでしょうが、個人的にはマニアックのボーカルが堪能できる点において1st以上ですな。黒金属狂なら必ず聴かねば。
MAI.K 2004年5月22日(土)19時33分
長めの曲もあるけどダレない。1stより邪悪さはやや後退したが、より無慈悲に。ある意味では余計恐い気がせんでもない。気の触れた軍隊が行進している様なかんじ。
死臭漂うブラックの真骨頂!
ざらついた感のある冷た〜いギターサウンドがナイスです。首筋に刃物を当てられてるような気分になります。
走るところは走り、遅くするところは遅くする。押し引きが絶妙で恐怖度がアップしていますね。
すごいわ、これ。
大御所だけあって貫禄の1枚。コレは凄い。
リズム隊のアタック音がとてもクッキリしてて硬質な上、高速のキザミも正確に粒が揃ってるから非常に気持ちイイ。
ドラムは足数手数が多くバリエーション豊かなトリッキーなリフが目白押しで単に高速で突っ走るリフでも起伏あって良い。
バッキングのマイナーコードがとても効果的で邪悪な雰囲気を醸し出してますね。
演奏もさることながら構築的な楽曲構成が優秀だ。
唯一難を言えばちょっと音が良すぎるかな・・。
ヴォーカルといいメロディといいとても病んでる。
それまで1stしか聴いてなかったため、それまでより曲展開がとても面白くなっていて
10年近くも立ちゃ当然だかかなり凄いアルバムに仕上がってる。
しかしKamikoさん同様音質が良すぎるのが難点...
ヘルハマーのドラムを聴き浸るだけでも十分楽しめる一品です。
ネクロブッチャーさん素晴らしい。
ヘルハンマーさんとのリズム隊が最高。
あと、マニアックさん写真ハンパなく怖すぎです。
あの眼で睨まれたら固まって石になってしまうだろう。
"WOLF'S LAIR ABYSS"で、強力極まりない新生MAYHEMに狂喜したものの、次のアレで肩すかしを食らった感がある。しかし本作はまさしく"WOLF'S〜"のフルアルバム完成形とも言える内容であり、Euronymous生存時に迫る名作だと思う。
轟音一直線だった"WOLF'S〜"に比べれば、ギターのフレーズが随分と動きを見せるようになり、Euronymousとは違うスタイルながら、メタリックな側面を取り戻したように感じる。その上で、特に前半部、尋常ではないテンションの高さを見せ付ける。クリアトーンのギターのキメが非常に印象的な"Whore"は新たな代表曲だと思うし、ティンパニ(?)が不可思議な荘厳さを醸しだす"You Must Fall"なども強烈に耳に残る。気だるくも重々しいスローナンバーも、この異形の世界をさらに不気味に見せることに一役買っている。
正直、後半ややダレる感があるのが残念だが、それでも、ようやく納得の行くアルバムを作ってくれた。その感慨深さは変わらない。現在のMAYHEMを終わったバンド扱いする向きもやや見受けられるが、僕は断固支持する。
De Mystellies〜の頃と比べて邪悪度、悪魔度は減ったが、このアルバムでは病的な世界観、陰鬱な雰囲気が強い、という印象がある。どこかのインタビューでこのアルバムができるまでの経緯を見たが、メンバー間の確執、薬物依存との戦いなどを経てようやく出来上がった作品のようだ。
その薬物依存による戦いの最中に作られた、ということはまずアートワークに表れている。これはキマイラを描写したものだろうが、薬物による幻覚が生み出した怪物をそのままアートワーク化したものとも思える。アルバムの雰囲気を如実に伝える秀逸なジャケである。
サウンドは名作と名高い1stとは違う。しかし、ここのアルバムに表れているサウンドは紛うことなきMAYHEMのそれである。危険で聴き手を圧倒するサウンド、ブラックメタルの真価をまざまざとみせつけるかの質の高い楽曲は1stに勝るとも劣らない。ただ表現方法が違うというだけなのだが。
肝心の楽曲の方は、1曲目のWHOREからやってくれたな、と思った。イントロからヘルハマーの超絶ドラムが炸裂し、邪悪極まりないギターのリフがそこにのる。聴き手を一気に弱悪な世界へとひきずりこみ、MANIACの激烈なデスボイスが炸裂する。これぞMAYHEMである。いきなり魅了された。4曲目のMY DEATHの重く陰鬱な感じや5曲目のYou must fallの厭世的で荘厳かつ悪魔的なサウンドも好きだ。後半少しだけだれるが、アルバム一枚聞き終えたときの満足感は最近のブラックメタルにはなかったものだと確信できる。
あと、このアルバムのサウンドには前々作にはなかった、アジアの密教系の雰囲気も感じられる。特に5曲目の間奏部分とか。
・・・・まあ個人的には1stの方がすきなのだが、そのアルバムとほぼ同じくらい自分の中でもヘビロテになっている。ブラックメタルファンはマストバイ!
かなりお気に入りです★
CDジャケットがお洒落★4番目(最後)に開いたところにマニアックがいてびびりました。。笑
音質も最高によくなっていますね↑買いましょう★
凶暴さは減ってきたが、病的でいいですね。
速い曲なのに物凄く欝に聴こえるのがいいね。
湘南メタル 2006年4月14日(金)16時38分
このアルバムではブラックの要素がない上、デスメタルでもない。おおまかにエクストリームメタルと言ってしまうのがベストかも。
陰鬱で重苦しく、攻撃的な恐怖が押し寄せる、テクニカルな狂気的メタルだと思う。
だが、賞賛意見が多いし、相殺効果で消えると判断した上で、私は正直な意見を書き込みたい。
このアルバムを聴きながら、大袈裟でなく怒りを覚えた理由は、このアルバムが、北欧はノルウェー産という出自が全く感じられなかったからだ。そこらのどうでもいいバンドならいざ知らず、「ブラック・メタル」の始祖であるMAYHEMが、自らが作り上げた狂気の血統から外れて、「ブラック・メタル」のアイデンティティーであるブラストビートを多用していながらも「ブラック・メタル」と呼べない「テクニカル・デスラッシュ・メタル」と呼べる作品を作り上げた事を、私はとても評価する気になれない。
評価で言えば、私は前作の方を上にする。何故なら、アンビエントもしくはエレクトロニカと呼べる方向性は、紛れもなく、ノルウェー産狂気の血統から出て来た流れだからだ・・・まさか、前作にULVERやCADAVER INC.のメンバーが関わっていた事を、知らない、とは言わせない。
繰り返すが、陰鬱で重苦しく、攻撃的な恐怖が押し寄せる、テクニカルな狂気的メタルだと思う。
ヴォーカル、マニアック、ギター、ブラスフェマー、べース、ネクロブッチャー、ドラム、ヘルハマーというラインナップでリリースられた3rdアルバム
ブラスフェマーの変拍子で展開されるギターにヘルハマーのブラスト炸裂、ネクロブッチャーのべースも上手く使われており、新生メイヘムとしては最高の出来ではないでしょうか。
4面識のデジパック仕様は開くたびにメンバーの顔を拝めます。
現代に蘇ったプリミティブブラックメタルの名盤。
MAYHEMといえば1stがあまりに強烈かつブラックメタルとして
最高のステイタスを備えていただけにこのアルバムに対する
評価は賛否両論になると思っていた。色々なサイトの評価をみてると
やはり賛否両論である。
1stは邪悪度と呪術度と暗黒度が充満したようなアルバムだったが、
今作はブルータルさ、スピード、音質、陰鬱度が際立ったアルバムである。
聴き始めてまず思ったのは、ヘルハマーのドラムのすばらしさである。
ただ速いだけではなく、聞き手を惹きつけるドラミングは1stに勝るとも
劣らないと思う。次に印象的だったのはアルバム全体を覆いつくす、陰鬱
な雰囲気である。病的といっても良いかもしれない。こういった世界観を
表現できるブラックメタルバンドはそうそういるものではない。
個人的には1,2,3,4,5あたりが良い曲だなと感じた。
どっちかというと聞き込むほどにその魅力がでるアルバムである。
確かに俺は1stの方がすきだし、今のMAYHEMは昔と違うと思う。
でもこれからも応援していきたい。
非常に鬱々としたブルータルサウンドですね。
1stのようなブラックメタルの暗黒性ではなく、精神直に訴えかける陰鬱性がこのアルバムのポイントです。
一音一音の出し方やタイミング等がもの凄く絶妙なのもポイント。
ブルータリティがUpした3rdアルバム。
個人的に感じたことはもう以前ほど妖しさと貫録が感じられなかったこと。
やはりEURONYMOUSがいた頃とは別バンドになってしまいました。
とはいえ演奏は素晴らしく、HELLHAMMERのドラミングは今までで一番激しいです。
MANIACも前ミニほど暴走していませんが、以前の謳いかたを消化し、進化させたスタイルで貫録を感じさせます。
1曲目のWHOREやMY DEATHが特におすすめです。
MY DEATHはこのアルバムを象徴するかのようなミドルテンポの曲で、新たな精神世界と
バンドの方向性を提示しています。
MAYHEMのアルバムは全部それぞれ違っていると言いますが、このアルバムも、1stのような感じではありません。悪くはないんですが。
個人的には、アシッド感、酸味を感じました。ダークさもあるんですが。
最新作に比べると、スラッシュ、ブラック、デスのようなエクストリームメタルっぽいところが濃いです。
まず、開く度にメンバー1人1人とご対面する(そして一番最後に一番凄い顔のマニアックが待ってます)デジパックに拍手。
続いて、ヘルハマーの怒涛のドラムに圧倒される。ブラストも凄いが手数が多すぎる。
そしてマニアックの人間から離れ過ぎて大丈夫か? なボーカルにトドメを刺される。マニアック好きの自分にしてみれば、この声が聴けるだけでもポイントは高いです。
音質良し、テク良し、邪悪でカッコいいギターフレーズありで、それはそれでもちろん素晴らしいんですが、「ピュア・ブラックの始祖」の作品として聴くと何か違う気がするかもしれません。実際傑作とされる1stよりも「魔」は薄れています。ただ、陰鬱で真っ黒で邪悪性漂う空気からすると、ブラックと呼んで差支えはないでしょう。
そんな訳で、個人的に最大の難点は歌詞カードです。あの読みにくさ(特にタイトルトラック)は嫌がらせか?