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KINGDOM OF MADNESS / MAGNUM
幻想的なジャケが印象的な1st。
後の世まで語り継がれる名曲"KINGDOM OF MADNESS"を収録してます。
いかにもといった感じが逆に新鮮な、現在ではありえない英国の遺産であります。
78年発売の1stスタジオアルバム
まだ、パンクブームが英国を席捲している中ひっそりと発売された作品ですが、その際80年代以降、
英国の国民的バンドと称されるなんて誰が思ったことでしょうか?本作はロック・オペラ風の曲構成
で成り立っており、叙情的な楽曲のみならずやや実験的な展開も存在するプログレ・ハードの名作と
しても名を馳せています。上記の方の仰るとおりジャケも内容も良い1枚ですよね。
一番プログレ色の強い1st。
"KINGDOM OF MADNESS"ばかりが注目されがちだが
他の曲も英国の香りが漂い叙情感で溢れ、完成度は高い。
オープニングの"IN THE BEGINNING"の展開は見事の一言。
'72年の結成以来、紆余曲折を経ながら現在も活動を続けるベテランHRバンド、大英帝国の至宝ことMAGNUMが、E.L.O.との仕事で知られる
ジェイク・コマンダーをプロデューサーに迎えて制作、'78年にJET RECORDSからリリースした1stアルバム。(邦題は『狂気同盟』)
起伏に富み、場面転換の激しい曲展開、美しく華麗なコーラス・ハーモニーやテープの逆回転など、初期QUEENを
彷彿とさせる凝ったアレンジの数々、曲間を排し、アルバム本編をまるで1つのストーリーのように流麗に物語っていく
構成etc・・・と、MAGNUMのカタログ史上、最もプログレッシブ・ロック・テイストが色濃く感じられる本作。
優雅にしてファンタジック、それでいてハード・ロック的なエッジもピリリと効いた、彼らならではのドラマティックな
HRサウンドは既に完璧に確立済みで、その筆頭とも言えるのが、絹のような滑らかさと温もりを備えたボブ・カトレイの
極上のVo、じんわりと胸に染み入るトニー・クラーキンのメロディアスなGプレイ、そしてプログレ・マインド溢れる
リチャード・ベイリーのKeyという、このバンドの魅力の粋が、5分弱という短い時間の中に結集された永遠の名曲④。
それ以外にも、7分以上に及ぶ大作OPナンバー①、穏やかな前半から、スリリング且つハードに盛り上がっていく⑤、
劇的な疾走チューン⑦、最初と最後を壮麗なピアノの音色で締める⑨などを収録、全編これ捨て曲なしのクオリティを誇る。
パンクの嵐が吹き荒れるイギリスでひっそりとリリースされながらも、全英チャート58位と健闘したのも納得の名盤。
因みに、最近、紙ジャケ盤を買い直したのだが、これが鼻水吹くくらいに音質が向上していて
驚いたのなんの。これで対訳が付いてれば完璧だったのになぁ。