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ALTERNATIVE 4 / ANATHEMA
プログレッシブ感覚を内包した'98年発表の 4thアルバム。(from UK)
このアルバムではピアノの使用頻度が高く、随所に見られるが、強靱で印象的なメロディを創り出すのに寄与し、その使われ方が感情の奥深くまで染みてくる。
ピアノの多用が許され、ピアノの存在なしでは有り得ないアルバムだと思います。
それにもまして何より、清々しく澄んだ上にパワフルで煽情力も素晴らしい Vo の歌唱は、屈指のヴォーカリストです。
ゴシックというよりは、メランコリー・ロックの佳作ですね!
10曲、45分。もう一度聴こうという気にさせられます。
ゴシックの括りから外れ出した前作「ETERNITY」からさらに、ゴシック特有の耽美意識や重さが消えた、どころか、メタルの質感まで薄くなり、このアルバムにある音楽性は「プログレ」と言った方がいい。
この後ANATHEMAは結局、ロックというか、RADIOHEADに近くなっていくわけで、「プログレ」という言い方は正直間違っていると思うが、他にどうにも言い表しようがない。ただ、ANATHEMAは実のところPINK FROIDに多大な影響を受けているようなので、やっぱり合っている気もする。そんな感じの憂愁ロック。
10曲中6曲がDuncan Patterson(B)作曲で、Daniel Cavanagh(G)信者の私としては、最も聴く頻度が低いアルバム。具体的に言うと、Duncanはどうも、装飾の音色に雰囲気を任せ過ぎというか、使い方が安直だと思うのですがどうでしょうか。対してDannyは(リフでなく)曲構成の幻覚性によって病的な情感を出していて白眉、という信者の印象です(このアルバムでは⑧「REGRET」にそんな要素があるが、曲が長すぎる)。
Vincentの歌はまだメタルの影響が残っており、語るような歌い方に色気はない。
Joun Douglas(Dr)が脱退しておりShaun Steelsが加入している。
中々の傑作。
もっと評価されてほしい。