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CHASE THE DRAGON / MAGNUM
82年発売の3rdスタジオアルバム
英国でのハードロックブームが過渡期を迎え、スタジオアルバムとしてはほぼ3年ぶりに発売された
本作は、これまでのプログレ・ハードな作風で培った叙情的センスを、より80年代HRに旨く調和
させた1枚ですね。これまで以上にメロディアス且つウェットな名曲『スプリット』を含み、全体的
に通していかにも英国らしい楽曲重視のサウンドに変化した好盤かと感じます。
上記の記述の通り、英国らしい湿った哀愁とドラマ性に満ちた傑作。ピアノなど、キーボードがまたいい仕事してるんだ。広瀬和生のお気に入りな事でも有名(笑)
次作『The Eleventh Hour』は更なる・・というか捨て曲の無さにおいて本作を上回る傑作!まぁとにかくこの時期のマグナムは素晴らしいよ。あまり知られてないかと思うけど・・・
一貫して叙情的な雰囲気で展開してくれる名盤です。
このCDをトレイに入れるとき、その大半はトラックナンバー「4」を押してました。
なぜならそこにはウルトラ名曲"SACRED HOUR"があるからなんですねー。
この美しさはもう表現できません。
ほかにもいい曲が多いですよ。
MAGNUMの傑作の中でも個人的に3本指に入れたいです。
Keyがリチャード・ベイリーからマーク・スタンウェイにチェンジ。プロデューサーにKANSASとの仕事で知られる
ジェフ・グリックスマンを迎えて制作され、全英チャート17位にランクインする等、前作『MAGNUM Ⅱ』の
セールス的な不振を吹き飛ばすヒット作となった、'82年発表の3rdアルバム。
名匠ロドニー・マシューズの手による、美しく幻想的なジャケット・アートワーク、叙情的でファンタジック、且つ劇的な
楽曲の数々と、このバンドの何たるかがギュッと凝縮された作風を誇る本作は、MAGNUM初期の代表作としても
知られ、そのクオリティは、最高傑作と名高い5th『ON A STORYTELLOR'S NIGHT』と比べても、何ら遜色ないレベル。
NWOBHMムーブメントの勃発により、意気上がる英国HMシーンの影響を受け、これまで以上にトニー・クラーキンの
Gプレイが前面に押し出され、プログレ的な複雑さよりも、HM的なドラマティックな曲展開を重視した楽曲は、
マーク・スタンウェイの気高く気品漂うKeyプレイと、ここに来て、更に声の深みと表現力に磨きを掛けた
ボブ・カトレイの極上のVoに彩られ、ハードな楽曲は一層ハードに、ドラマティックな楽曲は一層ドラマティックにと、
よりメリハリの効いた内容に仕上がっている。特に、疲弊していく前線の兵士達の姿を借りて、
戦争の虚しさを悲しくも激しく歌い上げたOPナンバー①、ソリッドなGリフと叙情メロディが同居したキャッチーな②、
ラストを感動的に締め括る神々しいまでにドラマティックなバラード⑧といった楽曲の完成度の高さ、
そして何より、MAGNUMを語る上で欠かす事の出来ない、クラシカル且つドラマティックな名曲中の名曲③と④は、
「HMファンならこれを聴かずには死ねない!」と、思わず断言したくなる程の素晴しさ。
収録曲の平均クオリティ面では、5thアルバムに一歩譲るものの、突出した名曲を収めた本作が、個人的にはMAGNUMの
アルバムの中では一番好きだったりする。勿論、MAGNUM未体験者にも、入門編として強力にお薦めできる1枚。