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PARADISE THEATRE / STYX
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さて、問題です。アメリカン・プログレハードバンドのうち、代表的なものを3つ挙げなさい。
という設問があったとしよう。私は迷わず最初にSTYXを挙げる。他の2つは?KANSASとBOSTONかな。
アメリカン・プログレハードと聞いても、ピンとこない人が多いかもしれない。一言で言えば「プログレの亜流」になるのだろうか。しかし純正のプログレッシブロックではなく、もっとポップで明るくて、プログレ特有の難解さが薄まっている。まあ、アメリカ人がプログレをやろうとしたらこうなっちゃいましたという音楽である。
閑話休題。本題に入ろう。本作はSTYXの最高傑作である。ただし、プログレハードではない。もっと人口に膾炙する普遍的なHRである。
「これ、HRじゃないでしょう」という人もいるかもしれない。たしかに甘くて、絞ると水が出そうなほど叙情的である。渋谷陽一氏も嫌いなバンドの一つに挙げていた。
だが、しかし。しっとりと始まる①から一転してハードドライヴィングな②に移るスリリングな展開、不思議な雰囲気を醸し出すポップな③、誰がなんと言おうと聴いていると泣けてくる、超名バラードの⑤、間奏部がこのバンドの出自を表明している、ちょっとプログレハードな⑥、明るいけどせつない⑦、本アルバム中最も重い⑧、ワイルドなリフが格好良い⑨など、最高傑作の名にふさわしい内容に仕上がっている。
メロディアスなHRが好きな人は是非聴いてみて欲しい。決して後悔はさせない。
クーカイ 2001年6月22日(金)23時22分

STYXの理想的時代は、このPARADISE THEATERの発表前後あたりかと思います。
本作は、バンドの音が成熟、洗練された時期に出来上がったコンセプト・アルバムで、STYXの最高傑作に挙げる方も多い。
ただ、本作のその音だが歌謡曲に近い曲群が多く、HR然してはいなのだが・・・。
本作の売りはクリスタルな響きを帯びる名バラードThe Best Of Timesで、
この曲のヴァースのメロディがオープニングとエンディング付近で挿入されていて、
アルバムの統一性を持たせるのに成功している。
オープニングのA.D.1928〜Rockin' The Paradise〜Too Much Time On My Handsまでの
流れは素晴らしく、一気に聴きいってしまった方も多いかと思う。これらは、
De YoungとT.Showとのコンビがひときわ素晴らしかったことを痛感させられる。
J.Youngの十八番ロックロールには、Half-Penny, Two-Pennyが収録されている。
この曲も素晴らしい。ただ、上述の曲群に挟まれる中間の曲群には、
ちょっと歌謡曲の路線になっていて中だるみしてしまうこともあるが。
それを差し引いても本作は、一聴の価値ある作品と言えよう。

やまねこ 2002年8月17日(土)21時39分

日本でもっとも過小評価されているバンドのひとつ、STYX。
僕もSTYXファンの友達に勧められるまで気にも留めなかったが、しかし・・・。
彼らの数々の名アルバムの中でもこれは群を抜いている。
PARADISE THEATERの盛衰は人生そのもの。The Best Of Timesなんて涙なしでは聴けません。
ベスト盤や、Show me the way、Mr RobotoをSTYXだと思ってはいけません。
ぜひこのアルバムを聴きましょう。コンセプトアルバムのよさも再発見すること間違いなしです。
てらぴん 2003年9月22日(月)7時46分

渋谷陽一という、日本音楽評論史上最大の勘違い野郎によって
けっちょんけちょんにされてしまったこのバンドですが、
「この耳無しエセ評論家。売れ線で何が悪い。売れ線=いい曲ってことと違うんかい。
お前の言う"商業主義に反発する衝動"を売り物にするバンドよりStyxの方が曲いいがな」
Styxについて、僕はそんなことを考えたりもします。

・・・余談はこっちへ置いといて。このアルバムの紹介です。
このアルバム、コンセプトアルバムとしてのまとまりはそれほど強くないんですが、
それでもしっかり「A.D.1928」〜「The Best Of Times」〜「A.D.1958」にみられる
フレーズの関連性など、まとめるとこはキッチリまとめられてます。
で、何が素晴らしいって、そういう体裁を取りながら、全曲名曲であるという事です!
中盤ちょっと一聴しただけではピンと来ない曲も1〜2曲ありますが、
それだって、普通のアルバムに入ってたら十分名曲です。

「Rockin' The Paradise」「Half-Penny, Two-Penny」でノリノリになり、
「Too Much Time On My Hands」「She Cares」の爽やかさにうっとりして、
「The Best Of Times」でぼろぼろと泣き、
「Lonely People」のシャッフル感を楽しみ、
「Nothing Ever Goes As Planned」のQueenもびっくりのコーラスを堪能する!!
もちろん頭と終わりの「A.D.1928」「A.D.1958」だってしっとりしてて最高です。

結構レンタル屋にもありますよ、これ。
(というより、Styxではこのアルバムしか置いてない場合が多い(泣))
ひとまずお試しください。絶対気に入りますから。間違いない(長井秀和風)
Bananas 2004年3月17日(水)9時47分

STYXの数多い名盤の中で セールス的にも曲のクオリティの高さでも群を抜いている。多くの人に聴いてもらいたい20世紀の名盤。(但し個人的には、この他のアルバムに入っている ピーシーズオブエイト、ラブインザミッドナイト、スペードの女王といったマイナー扱いをされているSTYXの中でも更にマイナーな曲が
好みであり、その点このアルバムにはこういった曲が無いのは残念)LP盤当時、盤面にレーザーエッチングされたものが出ていました。また「烈風」という日本版ベストも出ておりその当時のSTYX入門者にはお勧め盤でした。蛇足ですが。
三途の川 2004年6月1日(火)23時37分

Styxの中では最も好きなアルバム。本当に素晴らしいアルバムだと思います。
各曲の出来も,コンセプトに沿った曲の流れも最高です。

最初に聞いた時に,まだ中学生だった少年に特に印象的だったのは,何でも
かんでもアメリカが良いように言われ,皆がそう信じていた時代に,
"Half-Penny, Two-Penny"でアメリカ人自身がアメリカを揶揄していたこと。
目からウロコでした。

Styx,Journey,REO Speedwagon,Bostonといった最高レベルのアメリカン・
バンドを,産業ロックと言う人がいますが,これは70年代を愛し,80年代に
なって失われたものを懐古する大人が勝手に付けた言葉。ロックを愛する
少年は,そんな言葉すら知りませんでした。

大人たちは,相手を貶めることでしか,自分のアイデンティティを確立でき
ないのか!!そんな大人にはなるまい!!そう,心に誓ったロックな少年
だったことを思い出させてくれるバンド,アルバム達です。

誰にとっても,自分が青春を注ぎ込んだ音楽は,一生を通じて最高なんだ!!

少年が大人になり,シカゴからアメリカ人の仕事仲間が来た時に,お土産に
持ってきてくれたポスト・カードの中に,朽ち果てた"PARADISE THEATRE"が
あった時には,ゾクッと来て,夜中までそのアメリカ人と語り合ってしまい,
以来良き友人としてつき合っています。
お爺のズボン 2004年7月28日(水)23時46分

ROCKIN' THE PARADISEって、フロリダのユニバーサル・スタジオのビートルジュース(ミュージカル)で以前歌われてました。替え歌でしたけど。メイン曲の扱いで、観客も大盛り上がりで、「アメリカではSTYXってビッグだったんだな」と感じた瞬間でした。

で、このPARADISE THEATREですが、各曲のクオリティーが物凄く高く、しかもバラエティー豊かです。聴きやすいのにエキサイティングで、しかも心に沁みる。
ずーーーーっと聴き続けるアルバムです。

だからこそ、この後の「KILROY WAS HERE」は痛かった・・・・・
Owl 2004年10月17日(日)23時35分

パーフェクトな作品という表現が許されるならまさにこれ。一般大衆受けするコマーシャル
な部分と玄人をも唸らせるアーティスティックな部分が実に微妙なバランスで共存している。
各楽曲の完成度はどれも文句なし!且つ、3人の作者の個性が作品に絶妙なヴァラエティをもたらしている。
個人的には「80Sの名盤10選」に文句なく入る。

チョッパー 2005年5月28日(土)1時15分

視覚的なコンサートで、当時の武道館パラダイスシアター・ツアーほど感動した物はありません。武道館が劇場のような錯覚を覚え、震えた覚えがあります。フィナーレのスクリーンに映し出されるメンバーの映像に興奮を覚えました。40代の皆さん!あの頃の音楽って良かったですよね!私は未だにあそこから抜け出せません。
ponpon 2005年8月31日(水)23時4分

ponponさんと同じく私も大学時代に大阪のフェスティバルホールで同ツアーのコンサートに遭遇しました。Paradise Theaterの巨大な看板が今も目に浮かびます。オープニングの「Rokin' The Paradise」から芝居仕立てのステージに引き込まれ、フィナーレの「The Best Of Times」まで目くるめく夢のような瞬間が続きました。生で見れたことは私の誇りであり、忘れえぬ青春の1ページです。
もちろん同世代の'Journey'や'Boston'にもはまりましたが、'Stycs'はどのアルバムもどの曲もメロディアスに作りこまれていて、彼らこそ'Queen'と並ぶ'The Beatles'の継承者だと勝手に興奮していた若かりし頃の思い出です。涙・涙・・・
G.Kid 2005年12月2日(金)16時56分

アメリカのプログレ、と言われるが別に難解ではない。むしろ分かり易いからこのアルバムは素晴らしいのだ。
ポップスにも通じる明るいメロディや切ないメロディまで織り込んだ、コンセプトアルバムとしての流れも見事だ。
具体的にどこがいい、と指定するのは難しい。ジャーニーのように抜群のメロディというわけではないし、
カンサスのように高い演奏能力が感じられるわけでもない・・・
それでもこのアルバムに引き込まれるのは、正に「劇場」という言葉が相応しいメリハリの利いた展開や
独特のポップセンスがなせる業なのだろう。
3割2分5厘 2006年12月24日(日)12時42分

いつでも心にこの一枚。
とことんキャッチーに、ほどよくシアトリカルに。
どっちかといえば、バラード&ミュージカル馬鹿のデニスが主導権を握った作品ですが、「当代随一のメロディメーカー」TOMMY SHAWのセンスはここでも存分に光っております。
個人的にはSTYX「らしさ」の絶頂期は「CRYSTAL BALL」「THE GRAND ILLUSION」辺りだったと思いますが、洗練されたこの作品も、全く期待を裏切りません。
ハードロック・アルバムだと思って聴いちゃいけない。
「世界に通ずるスタンダード」でどうでしょう。
個性爆発のバンドのキャラクターも含めて、一生愛して下さい。
だるまや 2009年2月9日(月)20時59分

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