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PRIVATE ENEMY / PIERROT
メジャー2枚目となるアルバム。
この作品はPIERROTの中でも最も癖の強いアルバムと言えるかもしれません。
今までの幻想的な雰囲気はやや抑えられ、何となく機械的な妖しさが加わった感じがします。
またメロディの方も前作より耳に残るものでありながら一筋縄ではいかない、
個性的な物が増えて良くなったように思います。攻撃性も上がっていて、特に「FOLLOWER」や
「FREAKS」辺りは前作ではまず聴かれなかったようなアグレッションの高さがあり、
私はこのアルバムでPIERROTにはまりました。
歌詞的には、前作の「Newborn baby」で生まれた突然変異体が主人公の物語でしょうか。
「THE FIRST CRY〜」「CREATURE」は誕生の曲で、「ENEMY」で社会競争に巻き込まれ、
「MASS GAME」で社会の歯車になり、「不謹慎な恋」「WALTZ」辺りで狂気が芽ばえ、
「ATENA」辺りで輪廻した恋人と再会するが既に主人公は狂気に捕われていて、「神経〜」で
その関係は破局を迎え、「THE LAST CRY〜」で独りで生きていく決心をする(To be continued)という感じでしょうか。
でもストーリー的にどう位置付けられるのか解釈できない曲も有るんですよね…
「ゲルニカ」「FREAKS」なんかが特に。これは全作品に言える事ですが、
キリトさんの詞は多面的に描かれていて、単なる一本道のストーリーでは無いのかもしれませんね。
前作、「FINALE」であまり良い印象を受けなかったのだが、これを聴いて安心した〜。
メロディ云々は相変わらずですが、より一層、歌詞に捻りが利いて来たなと感じました。
キリト曰く、シングル「CREATURE」「神経がワレル暑い夜」はどうやら話がつながっていて
更に、アルバム収録曲の「ENEMY」へ続くと言っていたのですが、
前者2作品はともかく「ENEMY」がどう繋がっているのか未だに理解できません。
人生でもっとも聴いたV系のアルバム。
この完成度は異常。今聴いてもそう思います。
旧世紀末を象徴するような虚無的な香りすら感じ取れる。
それでいてどこか優しい。
当時の私にとってまさに神盤。
多感な時期だったのかしら。
2000年発表の2nd Album。
PIERROT史上他に類を見ない大規模な作品。
全体的にダークかつヘヴィでドラマティックなサウンドが目立つ。
とにかく緻密である、分かりやすい次作以降の作品とは一線を画している。
オススメは先行シングル②、⑤、⑭に加え、それらに全然存在感が劣らない①、③、⑧、⑬、⑮も素晴らしい完成度。
最高傑作はこれだ!
日本ロック史上無視してはならない存在。
92点。