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UNDER THE DARK MYSTIC SKY / TYRANT
登場があまりに早すぎた。このバンドに関してはこの一言につきる。SABER TIGERの木下が入ったEMPERORというか、非常に正統派HM色の強いシンフォニックブラックメタルなのだが、当時はEMPERORもどきバンドが溢れかえった時期であり、そのあおりを食らって、過小評価に陥ってしまったように思う。しかし、BLOOD STAIN CHILDなどがセンセーションを浴びた数年後〜今ならばどうだっただろう?
1〜3曲目あたりまでの、その楽曲の完成度、ドラマティックさは尋常でない。よくぞここまで曲を練りこんだものだと思う。随所で炸裂するギターソロもテクニカルで泣きが効いており、曲を一気に盛り上げる。ただ残念なのは、その3曲目あたりを境に曲のテンションが落ちていくこと、そして曲、サウンドそのものは良くとも、それをもって独自の世界を構築するまでは至らなかったことだろう。そういったあたりがもう少し強ければ、一介のEMPERORもどきという壁を突き破れたと思うのだが。
色々書いたが、シンフォニックブラックメタル好きなら、まず「必聴」の一枚だろう。ここまで良い作品ならば、国籍など関係ない。
日本が誇るメロディックブラックメタルバンドの1st。
このアルバムの後は、徐々にシンフォを主体とした
甘すぎない展開が中心になって行くが、この時点のメロディの質は
今よりずっとクサみを帯びた泣きメロだと感じる。
一部日本語で歌う箇所があるが、このアレンジがまた格好良く、
個人的には一番好きなアルバムである。