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DESIRE / BOB DYLAN
それまで本能のおもむくままに作品を作って来たディランが珍しくサウンドをトータル的に作り込んだ大傑作!
前作「blood on the tracks」が「静」を基調とした名作ならばこちらはまさに「動」。さらに前作は全体的な
トータル性があったがこちらはごった煮状態、とてもヴァラエティに飛んでいる。この2作は表裏一体で考えられる。
作品のポイントはディランのダミ声に絡む美声エミルー・ハリスと、真っ向からディランに勝負を挑むヴァイオリンの
スカーレット・リベラという二人のゲストだ。この二人の起用というディランのアイディアと期待以上にそれに答えた
ゲストの力が奇跡を呼んだ。76年全米1位。
数あるディランのアルバムの中で、最もパワフルな1枚。
自分の体調が悪いときに聴くと一層落ち込みそうな(俺はそうは思わないのだが)
あの独特な声が好きか嫌いかでディランの評価が分かれてしまうが、
このアルバムはすんなり聴けると思う。
黒人というだけで無実なのに殺人罪で投獄された、
ボクサー"ハリケーン"ルービン・カーターを救うための歌で
まさに圧倒的といえる「ハリケーン」。
結局は別れてしまったが当時の妻サラへ宛てた悲しいラブソング「サラ」。
11分にも及ぶマフィアの話「ジョーイ」。
他にも「ブラックダイアモンド湾」、「イシス」、
「コーヒーもう一杯」等70年代のディランを代表する曲ばかり収められている。
長い曲が多いがメロディが良いため長さを感じさせない。
個人的にはNo.1アルバム。
60年代のアルバムしか聴いたことがなかったのですが、これはすごいですね。
特に「ハリケーン」は強烈!キャッチーなコーラスとヴァイオリンには驚きました。
天才ゆえディランのアルバムは玉石混交になってしまうと思っていましたが、このアルバムは通してすばらしいです。
ディランはアルバムの数が多いため、それほど聴いたわけではないですが、最高傑作ではないでしょうか。かっこよすぎます。