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ACT OF GOD / ZNOWHITE
1988年リリースのラストアルバム。
海辺にばあさんc/w8ボールというジャケはスラッシュ史上一、二を争うほどのインパクトとダメさを誇る。
ヘヴィなスラッシュに乗るニコル・リーの歌メロが意外とキャッチー。
後のCYCLONE TEMPLEのメンバーがいたことでも知られるバンドだが、本作を含めどのアルバムもハズレがない。
イヌスケ 2005年12月20日(火)23時57分
前作から一転して、比較的長い楽曲が多い。
兎に角、唯一無二のニコル・リーのヴォーカルと、バックのスラッシュサウンドが不思議なほど相性がいい。
轟音スラッシュなのに、何故か爽やかなリリシズムさえ味わえる、奇跡の作品。
初めて聴いた時は、極めてユニークだと思ったが、実は時代を超越して聴けるスラッシュの名作である。
後にCYCLONE TEMPLEを結成する黒人スラッシャー、グレッグ・フルトン(G)が在籍していた事で知られる
イリノイ州シカゴ出身の4人組スラッシュ・メタル・バンド、'88年発表の2ndアルバム。
そのグレッグ(当時はイアン・タフォーヤと名乗っていた)が全曲手掛けた収録曲は、CYCLONE TEMPLE時代に
比べると曲展開が直線的で、メロディよりもスラッシーな疾走感が強調された仕上がり。
とは言え、ダークな楽曲は欧州的な湿り気をたっぷりと帯びているし、緩急の効いた⑤や
9分以上に及ぶ⑧といった大作からは、後のドラマチック・スラッシュ路線への萌芽が既に感じ取れる。
アグレッシブ且つ流麗なグレッグの精度の高いGと、このバンドのもう1つの売りである女性Voニコル・リーの、
力強くも憂いを帯びた(ちょっと赤尾和重に似た声質の)歌声も非常に強力で、特に、両者の
強烈な「泣き」っぷりが威力の高いフックとなって、聴き手へと抉り込んでくる疾走チューン①⑥は
「これを聴くためだけにアルバム買っても損はない!」と断言したくなるほどの超名曲。
最近、本作のデジタル・リマスター盤が再発されたので、未聴の方はこの機会に是非。
2nd。
確かにあのジャケットのダメさは只事ではありません。ジャケ買いされる可能性ゼロ。
ニコル・リーのヴォーカルは女性ならではの聴きやすさを備えつつも、ヘヴィに歌いあげていてGood。
これ以降の作品も是非聴いてみたいが、これがラストアルバムなのが悲しい…
★★★★
前作よりもソリッドかつヘヴィな作風の2nd。CYCLONE TEMPLEに繋がる、欧州的な哀感が漂うメロディック・スラッシュ・メタル。②のイントロ・リフはまさに絶品。
前作にあったVoの女らしさが少し薄れた感じ。そしてよりへヴィに。メロディセンスも素晴らしい。
実は名盤です。捨て曲らしきものもない。手に入る内に、買っておくのが吉ですよ。
CYCLONE TEMPLEもそうですが、独特のへヴィ感のあるバンドです。個性があるってのはいいですね。