M.S.G./ARACHNOPHOBIAC (新譜感想)
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75-1. M.S.G./ARACHNOPHOBIAC H・W 2003年7月7日(月)22時58分

個人的には、とても楽しみにしていた一枚だ。
なぜって、最近のマイケルのプレイに、凄いオーラを感じていたからだ。
昔からの彼のファンに、「魂が抜けた」と言われて久しいマイケルだが、
ことギターの情感をとってみても、最近の彼はベストではないかと思っていた。
「歌メロには関知しない」という凄いスタンスを維持するマイケルだけに、
ちゃんと仕事が出来るヴォーカルと組みさえすれば、今回こそ凄まじいアルバムができると思っていた。

で、今回の歌い手さんは、なあんだ前とおんなじか、の、クリス・ローガン。
傑作アルバム誕生にはもうしばらく時間が掛かりそうだなあ・・・。
でも、このひとの歌メロはなかなかに味がある。
レンジによって声質が妙に変化する、なんだか不安定な感じも、ちょっと味わいがあってイイ。
で、肝心の楽曲の方だが・・・。

70年代風のシンプルかつソリッドなギターリフに乗せたドライヴィング・ロックナンバーを中心とした構成。
マイケルのギターは、ペンタトニックを軸に、やはり凄まじい情感をともなって疾走するパターン。これ、ほんとに凄い。
そして特筆すべきは、なんと全11曲中4曲でリードギター(!)を弾く、ジェフ・ワトソンの存在。
マイケルに迫ろうかという猛烈なハンド・ヴィヴラートと、興に乗ったときに出る両手タッピング(なつかしー)がめちゃくちゃ効果的に決まっている。

ギタリスト二人の存在感に、楽曲の出来が追いついていないような気もするが、
U.F.O.の「SHARKS」でもそうであったように、油断していると、時折目の覚めるような素晴らしいメロディが登場する事があって、そんなとき、「ああ、俺はこの瞬間のためにシェンカーを聴き続けているのだ」と納得してしまったりするのだった。


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