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VINYL CONFESSION / KANSAS
Jon Elefante加入後の初のアルバム。
82年の作品。全米16位。
80年代のKANSASは、不当な扱いを受けていると思う。
しかし、本作は内容的に非常に優れた作品であると思う。
vo交代。S.Walshのヴォーカルは超人的であったが、J.Elefanteは新しいKANSASの音を披露している。やや声が低めになっているので、アルバム全体がややダークな印象をもつ。
また、ホーンの導入など新生面がちらほら聴かれる。しかしだ。何より嬉しいのは、
サウンド・テイストがMONOLITH、AUDIO VISIONよりも厚みが増しているし、メロディアスHR曲は親しみやすく、トリッキーな曲の展開も健在している。そう感じるのは、Play The Game Tonight、Windows、Play On、CrossfireがKANSASらしさを全面に出ているからである。特にCrossfireのインタープレイは鳥肌もの。KANSASの名曲と言って、恥ずかしくない曲である。J.Elefante作のバラードChasing Shadowは、80年代のDust In The Windと言える。本作は、80年代のKANSAS再評価にふさわしい作品である。
このアルバムには、Queenのドラマー、ロジャー・テイラーがコーラスで参加してます。僕ははじめて聴いた時、以前に比べ、コーラスがすっごいQueenっぽいと思いました。
Play The Game Tonight, Chasing Shadow
これだけでも買って損しないアルバムだと思う。
上記の2曲は一生モノの重宝曲だし、物悲しいピアノと歌声には何百回でも泣ける。
他にもFace Itなんかも隠れすぎた名曲。
思いっきり名盤だと思うんですが。最強に充実しているアルバムだと僕は思います。
KANSASで一番聴いているアルバム。
後のMASTEDONの萌芽がここにある。プログレの大作主義が単に冗長なモノにしか感じられない私にとって、カンサスと言えばコレと次作なのです。
タコスケ 2004年11月24日(水)11時42分
「永遠の序曲」「暗黒への曳航」時代の構築美、リリシズムを抑え、大衆性を全面に出した意欲作。批評的な高評価は得られなかったが、彼らがいかに優れたコンポーザーであるかをダイレクトに味わえる傑作。
④Chashing Shadowsの儚げな美しさや上がり3曲の怒涛のポップ&ハードは最高。特に⑨Play On後半のクラシカルな展開と言ったら・・・。
何気に新VoのJohn Elefanteの才能も光る。2作でその座を前任者に追われるが、声質が似ていたのが却って良くなかったのか、残念。
脱退したスティーヴ・ウォルシュに代わって、現在ではソロ・シンガー兼プロデューサーとして手腕を振るう
ジョン・エレファンテを加入させ、前作『AUDIO VISONS』から凡そ2年ぶりに発表された9thアルバム。
ジョン・エレファンテの声質が非常にスティーヴ・ウォルシュのそれと似通っている事と、彼の卓越した歌唱能力の
高さもあって、シンガー交代の違和感は殆ど感じられない本作。プログレ・ハード色がほぼ払拭され、シンプル且つ
コンパクトにまとめられた産業ロック・テイストが増強されているものの、ポップでキャッチーなメロディの魅力は
相変わらず高水準を維持。ただ今回は、曲によっては若干叙情性が薄らいでしまった印象が無きにしも非ずか。
洗練された泣きメロが心地良い、リリカルなポップ・チューン①、哀切に満ちた歌メロとピアノの旋律が
もう辛抱堪らんバラード④、ポップ・テイストが上手く活かされた⑧、ハードに本編ラストを締め括る⑩といった楽曲の
完成度の高さは「流石KANSAS!」といったところなれど、本作のハイライトは、間違いなくシャッフル・チューンの⑨。
特に、ドラマティックな曲調に凛とした気品を付与する、流麗なピアノの調べの素晴しさときたら!
バンドの顔であるシンガーの交代というマイナス要素を、全く物ともしない見事な完成度を誇る1枚。但し、次作で
ズッコケさせられる事となる、アメリカン・ロック路線への傾倒も(僅かながらも)感じ取れる内容である事も付け加えておきたい。